(ブルームバーグ): 機関投資家が1年間にわたって出口に殺到した結果、米株式市場の基盤は弱まり、相場は急変動しがちになっている。

  このさらなる証拠が、ニューヨーク時間18日午後1時(日本時間19日午前2時)ごろ示された。2営業日続伸しそうに見えたS&P500種株価指数が反転したのだ。下げ始めた原因は米アップルが採用のペースを落とす計画だと伝えたニュースとされているが、こうした変動は2022年の米株式市場では一般的になっている。

  S&P500種は同日は一時1%上げたもののマイナスで取引を終えたが、約2週間前には2%の下げを埋めていた。同指数が少なくとも1%の日中の動きを反転させたのは1月以降17回目で、この基準に基づくと、今年は世界金融危機以降で最も変動の激しい年となる方向にある。

  EPウェルス・アドバイザーズのポートフォリオ戦略担当マネジングディレクター、アダム・フィリップス氏によると、投資家はリセッション(景気後退)入りの可能性と、悪いニュースは既に織り込まれてバリュエーション(株価評価)は堅固になったとの見方の間で揺れている。S&P500種は18日、今月3回目の3900超えを記録する場面もあったが、この水準を維持することはできなかった。

  フィリップス氏は「6月の安値から緩やかな回復が見られるが、依然として下落傾向にあると考えている」と指摘。 「投資家は実際のところ、企業利益見通しの調整とインフレ緩和を待つ間、ここで苦しい闘いを強いられている」と述べた。

  米国株は弱気相場入り後に時価総額で最大15兆ドル(約2070兆円)を失い、プロの投機家はエクスポージャーを数年ぶりの低水準に落としている。

  大部分の企業の決算シーズンと米連邦公開市場委員会(FOMC)を月内に控え、トレーダーも全面的に大規模な取引に消極的となっている。米証券取引所の株式の売買高は先週、今年の最低水準に減少した。

Deserted Stock Market Shows It Can Swerve Any Way at Any Time(抜粋)

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