(ブルームバーグ): バンカーの報酬にとって、証券引き受けや合併・買収(M&A)関連業務の落ち込みは、悪いニュースだ。

  ゴールドマン・サックス・グループ、モルガン・スタンレーとJPモルガン・チェースの投資銀行・トレーディング部門が確保した2022年1−6月(上期)の報酬原資は、前年同期比で48億ドル(約6638億円)少なく、投資銀手数料の急減が年末までに給料の目減りにつながる兆しと受け取れる。

  ゴールドマンは採用ペースを落とし、成績不振のバンカーの解雇手段である年次レビューを復活させることを決め、さらに踏み込んだ。

ゴールドマン、今年の採用スピード減速へ−年末業績評価を復活

  ゴールドマンのデニス・コールマン 最高財務責任者(CFO)は18日のアナリストとのオンライン会見で、「われわれは先々の全ての支出および投資プランを入念に再検討している。情勢全般を考え人的資源の利用効率を重視し、規律をなお一層重んじる」と発言した。

  ウォール街の上位金融機関は、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)の下で活性化したビジネスに対応するため人員をこれまで増強してきたが、今やインフレとリセッション(景気後退)の懸念がM&A関連および引き受け業務の見通しを圧迫し、多くの銀行が利益の押し上げ手段として人員と報酬の削減を検討している。

  一方、トレーディングと純金利収入は4−6月(第2四半期)の主要米銀決算の明るいスポットといえる。

  米上位行の4−6月のトレーディング収入は290億ドルと21%増加し、アナリスト予想(279億ドル)を上回った。JPモルガンが78億ドルで他行をリードした。リセッション不安やインフレ加速、ロシアのウクライナ侵攻に伴う市場の激しい変動が金融機関に利益を得る機会を生み、債券トレーディング全体で合計172億ドルの収入をもたらした。

  米連邦準備制度の利上げが銀行の貸し出し業務の利益も増やした。モルガン・スタンレーとバンク・オブ・アメリカ(BofA)、JPモルガンの純金利収入はアナリスト予想を上回り、今年下期はさらに伸びる見通しだ。

Investment Bankers’ Takeaway From Earnings: Paycheck Will Shrink(抜粋)

(主要米銀決算の明るいスポットを追加して更新します)

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