(ブルームバーグ): NTTが米国時間の20日、米ドル建てグリーンボンド(環境債)の発行条件を決めた。3本総額15億ドル(約2072億円)を発行する。

  金融子会社のNTTファイナンスを通じて起債したのは、2年債と3年債、5年債の3本。年限ごとの発行条件は以下の通り。

注)スプレッドは米国債対比の上乗せ金利。bpはベーシスポイントで1bp=0.01%

  NTTは2021年10月に円建て、同12月にはユーロ建てでそれぞれ環境債を発行している。NTT広報室の荒巻優三氏は、「資金調達の多様化」に向け、今回初めてドル建てでの起債を決めたと説明した。調達したドルは円に替え、第5世代通信技術(5G)関連やネットワーク・情報処理基盤の構想「IOWN(アイオン)」の研究開発などに充てる予定だ。

  スプレッドはいずれの年限とも、当初投資家に提示した参考水準を30bp下回った。荒巻氏によると、欧米やアジアの幅広い地域で、銀行や資産運用会社などの機関投資家から「発行額に対して8倍を超える需要が集まった」という。

  ブルームバーグのデータによると、米投資適格社債のスプレッドは7月上旬に20年6月以来の高水準まで拡大した後、米金融当局による大幅利上げ観測が後退したこともあり足元はやや一服感が出ている。このタイミングを捉えてNTTは今月19日に欧米とアジアの各市場で投資家向け説明会を実施し、20日に条件決定に至った。

  金利上昇による調達環境の変化を受け、22年の日本の事業会社による外貨建て社債の発行は前年を下回るペースとなっている。ブルームバーグのデータによれば、NTTの今回債は4月のJERA以来およそ3カ月ぶりの案件だった。

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