(ブルームバーグ): スイスの銀行クレディ・スイス・グループが発表した最高経営責任者(CEO)交代に伴い、同行の経営トップ2は競合するUBSグループの出身者が占めることになった。

  トマス・ゴットシュタインCEOの後任に起用されたウルリッヒ・ケルナー氏(59)はクレディ・スイスの資産運用部門の責任者を務めており、8月1日付でCEO職を引き継ぐ。アクセル・レーマン会長とは以前に共にUBSで要職を経験した後、昨年クレディ・スイスに復帰した。

クレディS、ケルナー氏CEOに起用−4−6月予想上回る赤字 (4)

 

  クレイディ・スイスは27日に4−6月(第2四半期)決算を発表した際、膨らむ損失を背景に投資銀行部門の規模を縮小する意向を明らかにした。これはかつてUBSが取った方針だ。クレディ・スイスの4−6月の純損失は15億9000万スイス・フラン(約2260億円)と、予想を上回る赤字だった。

  レーマン氏とケルナー氏が共にUBSに在籍していた約10年間、同行は債券トレーディングからウェルスマネジメントへ軸足をライバル企業よりも積極的に移した。両行の時価総額は金融危機直後の数年間はほぼ同水準だったが、今やUBSがクレディ・スイスの約4倍だ。

  クレディ・スイスは、グリーンシル・キャピタルやアルケゴス・キャピタル・マネジメントに絡む問題で投資家からの信頼が失墜したほか、主要事業が打撃を受け、人材も流出した。レーマン氏は同行に収益と安定を復活させたい考えだ。

  レーマン氏はブルームバーグテレビジョンのインタビューで、「ケルナー氏は大企業を変革し、構築してきた経験がある」と称賛、「これができる幹部は業界でも非常に少ない。彼はその一人で、適所に配された」と述べた。

(抜粋)

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