(ブルームバーグ): 米雇用統計の発表を翌日に控え、米国株は方向感に欠く展開となりました。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想では、7月の非農業部門雇用者数は25万人増と、前月から減速するとみられています。フェデラルファンド(FF)金利先物市場が示唆する9月の利上げ幅は0.25ポイントが2.4回分と、0.5ポイントか0.75ポイントかで市場はまだ判断しかねているようです。7月上旬に6月の雇用統計が発表された際は、0.75ポイント利上げの観測が一気に強まりましたが、次回9月21日の連邦公開市場委員会(FOMC)会合までには雇用統計も消費者物価指数(CPI)もあと2カ月分の発表が残っています。今回の雇用統計が決定打になるのは難しいかもしれません。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

27年ぶりの大幅利上げ

イングランド銀行(英中央銀行)は政策金利の0.5ポイント引き上げを発表した。27年ぶりの大幅な利上げとなった。英中銀はその上で、インフレ加速の重圧により英経済が1年超のリセッション(景気後退)に向かいつつあると警告した。金融政策委員会(MPC)メンバー9人のうち8人が0.5ポイントの利上げを支持し、政策金利は1.75%に引き上げられた。MPCメンバーは今後の会合で今回と同様の利上げを協議する可能性を示唆した。

上空通過か

中国人民解放軍は台湾周辺での軍事演習を開始し、台湾沖にミサイル11発を発射した。演習はペロシ米下院議長の訪台への対応。日本の防衛省は、弾道ミサイル5発が日本の排他的経済水域(EEZ)内に落下し、4発は台湾本島上空を飛翔したとみている。岸信夫防衛相によると、中国軍の弾道ミサイルがEEZ内に落下したのは初めて。中国のミサイルが台湾上空を飛んだのが事実だとすれば、こちらも初めとなる。

一段安を予想

ゴールドマン・サックス・グループのストラテジストはリポートで、「マクロのモメンタムに前向きな変化が見られる明確な兆候がない中、再びリスクを取る一時的な動きは弱気相場の終了を示唆するというよりも、むしろ実際には相場がさらに下落するリスクを高める可能性がある」と指摘した。サンフォード・C・バーンスタインのストラテジストはリポートで、業績見通し引き下げのサイクルは株式ファンドからの資金流出とともに、まだ始まったばかりだと指摘。「相場は短期的にもう一段下落すると当社では見込んでいる」と記した。

大幅減収逃れる

電子商取引で中国最大手のアリババグループが発表した4−6月期(第1四半期)決算は上場以来初めての減収となったが、減収幅はアナリスト予想より小さかった。4−6月期の売上高は2056億元(約4兆600億円)と、予想の2040億元を上回った。純利益は227億元に50%減少したが、地域サービスやクラウド事業といった比較的新しい事業の損失は限定的だった。

コインベースと提携

投資運用会社最大手の米ブラックロックは、米暗号資産(仮想通貨)取引プラットフォーム最大手のコインベース・グローバルと提携し、機関投資家によるビットコイン投資と管理を容易にするサービスを開始する。ブラックロック顧客の一部は同社の投資管理システム「アラディン」を使って、株式や債券といった従来のポートフォリオ資産に加え、ビットコインへのエクスポージャーを管理できるようになる。

 

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