(ブルームバーグ): 東京外国為替市場のドル・円相場は反落。米国の積極利上げによる景気悪化懸念がくすぶる中、ドル売り・円買いが先行し、一時1ドル=133円ちょうどを割り込んだ。ただ、中国の利下げや低調な経済指標を受けて、対人民元を中心にドル買いが強まった影響もあり、その後下げ幅を縮小している。

市場関係者の見方

NBCフィナンシャルマーケッツ・アジアのディレクター、デービッド・ルー氏(香港在勤)

ドル・円は先週米物価指標で下がったところから戻してきて、利食いなどが出てるのではないか。133円ちょうど割れでは朝方ドルを買った向きのストップが出た感じだ米雇用統計以降、米経済への懸念が後退し、ドル買い戻しという感じだったが、まだ米経済のスローダウンは避けられないとの意識もあるので、結局は139円台まで上がった後の調整局面が続いていると思っている今週もいろいろ米経済指標が出るし、ドル・円は一目雲の中にあり、9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)まで132〜134円でレンジではないか

あおぞら銀行の諸我晃チーフマーケットストラテジスト

中国のサプライズ的な利下げを受けて人民元が売られて、それを受けたドル買いでドル・円も133円割れから買い戻されたが、方向感はない米国はインフレは落ち着いてきてもFRB(米連邦準備制度理事会)は利上げしそうだし、雇用の数字は良いが今週出てくる住宅の数字は悪そうで、景気懸念は払拭できないドル・円は利上げ加速織り込みによる米2年金利上昇と景気後退・減速の可能性を織り込む米10年金利低下の両方の影響があり、目先一方向の動きはなさそう

クレディ・アグリコル銀行の斎藤裕司外国為替部長

引き続き日本はお盆休みで市場参加者が少ない中、きょうは米債の大型償還に絡む円転需要が本格化することも想定され、ドル・円の上値は重くなりそう海外市場では8月の米ニューヨーク連銀製造業景況指数に注目。また、ウォラーFRB理事の講演が予定されており、先週の米金融当局者と同様にタカ派的な発言が出れば、ドル・円は米国市場で上昇する可能性がある

背景

先週末発表の8月の米ミシガン大消費者マインド指数は3カ月ぶりの高水準に上昇。インフレ期待は1年先が2月以来の水準に低下、5−10年先は若干上昇。7月の米輸入物価は予想以上のマイナスリッチモンド連銀のバーキン総裁、利上げ「継続していくしかない」 −70年代の反省で FOMC議事要旨、9月利上げ幅の手掛かり提供か−17日公表中国が予想外の利下げ、1年物MLF金利2.75%−景気支援強化 中国経済の回復ペース鈍化、7月の指標示唆−コロナ感染再拡大で

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