(ブルームバーグ): 15日の米株式相場は続伸。大幅に悪化したニューヨーク連銀製造業景況指数や中国経済の回復鈍化を消化し、出遅れていた大型株に買いが入った。米国債とドルは上昇。原油から鉄鉱石に至るまで商品相場は大きく下げた。

  S&P500種株価指数は前営業日比0.4%高い4297.14。一時は0.5%下げる場面もあった。エネルギーと素材以外の全セクターが上昇。ダウ工業株30種平均株価は151.39ドル(0.5%)上げて33912.44ドル。ナスダック総合指数は0.6%上昇。テスラやアップル、マイクロソフト、エヌビディアが買われ、ハイテク株の比重が高いナスダック100指数の上昇率を大きくした。米国債利回りは低下。長短金利の大幅な逆転状態は続き、米金融引き締めに伴うリセッション(景気後退)リスクの懸念が示唆されている。

  個別銘柄では、物言う株主のダン・ローブ氏がウォルト・ディズニー株を取得し、一連の経営刷新策を求めた。ディズニー株は2.2%高。今週はウォルマートやホーム・デポ、ターゲットといった小売り大手の決算が注目されている。

  Eトレード・ファイナンシャルのトレーディング担当マネジングディレクター、クリス・ラーキン氏は「先週のインフレ鈍化シグナルを市場は歓迎し、株価を5月上旬以来の水準に押し上げたようだ」とリポートで解説。「しかしながらインフレ率は依然として持続不可能な高さにあり、米当局は利上げを継続する必要があるほか、先週の統計を受けてインフレが見かけと裏腹に動く『ヘッドフェイク』となる可能性も残っている」と述べた。

  米国債市場では利回りが低下。ニューヨーク連銀製造業景況指数の発表後にこの日の最低水準を付けた後は下げ幅を縮小した。ニューヨーク時間午後4時12分現在、10年債利回りは4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)下げて2.80%。

NY連銀製造業景況指数、マイナス31.3に大幅悪化−受注など低迷 (2)

  外国為替市場のドルは円以外の主要10通貨に対して上昇。弱い経済データと予想外の中国利下げで、世界経済の減速が懸念されている。原油などの商品安を受けて、資源国通貨は下落した。

  主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.2%上昇。中国の経済統計を受けた逃避需要で、一時は0.6%上昇した。ニューヨーク連銀製造業景況指数が発表されるとドル指数は伸び悩んだ。

  ドルは対円で0.1%未満安い133円30銭。一時は0.6%下げていたが、米国株がプラス圏に浮上すると下げ幅を縮小した。夏休みに入っている日本からの売りで上値は限定的とみられている。ユーロは対ドルで1%安い1ユーロ=1.0160ドル。

  ニューヨーク原油先物相場は続落。中国の軟調な経済指標と、イラン核合意の再建協議を巡る思惑が意識された。協議がまとまればイランの石油輸出解禁につながり得る。

イラン、EUの核合意再建草案に15日中の回答を約束−合意近いと示唆

  15日は中国人民銀行(中央銀行)が中期貸出制度(MLF)の1年物金利を予想に反して引き下げた。同日発表の7月の小売売上高と工業生産、1−7月の固定資産投資の伸び率は軒並み予想を下回った。サクデン・フィナンシャルの調査ヘッド、ジョーディー・ウィルクス氏は電話で、「中国景気は期待されたほどバラ色ではなく、石油を含め消費は予想を下回るだろう」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物9月限は、前日比2.68ドル(2.9%)安の1バレル=89.41ドル。一時は87ドルを下回り、約6カ月ぶりの安値を付けた。ロンドンICEの北海ブレント10月限は3.05ドル下げて95.10ドル。

  ニューヨーク金相場は反落した。世界最大の金消費国である中国の経済指標が景気回復の弱さを示し、金への需要が衰えるとの見方につながった。17日に公表予定の7月の連邦公開市場委員会(FOMC)会合の議事要旨を見極める雰囲気もあった。

  この日の金スポット価格は一時1.6%安の1オンス=1773.00ドルに下落。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は1.0%安の1798.10ドルで引けた。

Dollar Gains After China’s Rate Cut and Data Misses: Inside G-10(抜粋)

Treasuries Hold Gains Despite Stocks Rally; Swap Spreads Tighten(抜粋)

Oil Settles Below $90 as China Outlook Sours, Iran Talks Advance(抜粋)

Gold Drops With China’s Slowdown and Fed Rate Path in Focu(抜粋)

©2022 Bloomberg L.P.