(ブルームバーグ): イーロン・マスク氏が440億ドル(約5兆8600億円)規模のツイッター買収合意を一方的に破棄したことを巡る裁判で、米デラウェア州の衡平法裁判所の判事は15日、スパムや偽アカウントに関する元消費者プロダクト責任者のファイルをマスク氏に提供するようツイッターに命じた。

  ただ、同裁判所のマコーミック判事は、マスク氏が「ボット」と呼ばれる不正プログラムの問題で重要な参考人だとするツイッター従業員の大半について、同社が書類を提供する必要はないと判断した。

  マスク氏は、ツイッターのプラットフォーム上のスパムや偽アカウントの数について同社の説明が不十分だとして買収合意を撤回。ツイッターはマスク氏に合意の履行を求めて訴訟を提起した。

  マスク氏は今月、ツイッターの顧客ベースのどの程度がスパムや偽アカウントに占められているかの評価を担当する従業員名を同社が隠していると主張。開示を命じるよう判事に求めていた。ツイッターがこれまでに提供したのは、問題のデータにそれほど詳しくない「記録カストディアン」の名前に限られている。

  マコーミック判事は15日、マスク氏が氏名開示を求めていた22人のカストディアンについて、元消費者プロダクト責任者ケイボン・ベイクプアー氏のものを除き、ツイッターが「書類の収集や検証、提出」を行う必要はないと判断した。

  ベイクプアー氏は、ツイッターが2015年にライブ動画アプリ「ペリスコープ」を買収した際に同社に移籍。当時のジャック・ドーシー最高経営責任者(CEO)の下で急速に昇進した。ライブオーディオやニューズレターなど新プロダクトへの事業拡大を進めていたが、5月に解任された。

  裁判の審理が10月17日に始まるのを控え、双方が主張を裏付けるための情報収集を急いでいる。

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