(ブルームバーグ): 債券ファンドの運用成績に打撃を与えた市場のボラティリティー拡大が数カ月続いたが、投資家は今、米国債の買い時を探っている。

  米連邦準備制度の当局者が数十年ぶりの高水準に達したインフレ率を押し下げるというコミットメントを唱える中で、債券運用の担当者は米国債利回りが再び上昇する可能性に賭けている。

  フェデレーテッド・ハーミーズのポートフォリオマネジャー、スティーブ・チアバロン氏は10年物のような長めの米国債に投資する理由について、「リセッション(景気後退)が明らかになる」時点で国債相場が回復するためだと説明した。

  ただ、その前に利回りがもう少し高くなる可能性があり、そうした高めの利回りを捉えるタイミングを計る投資家もいる。その後、利回りが再び低下した場合、つまり国債の価格が上昇した場合、運用各社は資本増価の恩恵にあずかることもできる。

  米10年国債利回りは6月半ばに3.5%に上昇した後、ここ1カ月は2.5−3%の範囲内で落ち着いている。この利回り水準はまだインフレ率より低いものの、1年前の1.25%と比べると倍余りのレベルで、投資家は高めのリターンを得られ、将来起こり得る株式・クレジット市場の混乱に備える一定の保険にもなる。

  パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)のグローバルクレジット担当最高投資責任者(CIO)マーク・キーセル氏は「国債利回りの上昇が経済を減速させることに疑いの余地はない」と述べた上で、3.5%前後の10年債利回りは「債券市場にとって大きな買いの好機」との見方を示した。「6月半ばの水準に戻るのを待っている。そうなれば、買い入れ時だ」と話した。

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