神宮球場に到着した即席「JWCS(野生生物保全論研究会)・阪神タイガース・野生トラ応援団」。三塁側内野席に陣取り、さっそく準備を開始する。一般的に、球場内では特定団体の活動や募金への協力を呼びかけることはできない。JWCSでは、プラカードなどに関心を向けてくれた人にチラシを渡して簡単に説明するなど、地道でささやかな取り組みを進めている。


岡田監督への感謝を示す手作りのプラカード
神宮球場に持ち込むことのできるプラカードの大きさは、60cm×60cmまで。

この日は、野生のトラが岡田監督に感謝していることを示すプラカードや、「岡田監督、ありがタイガース!」などと書かれたボードを持ち込んだ。スタッフの三輪田祥江さんによる手作りだ。

三輪田さんはトラの保護活動について書いた自作のポスターを体にかけて、関心を向けてくれた周囲のファンに説明する。

いずれのファンもはじめて知った様子だが、「なるほどねー。岡田監督がこんなことやってるんですかー」。「阪神ファンならやらんとね」という短いやり取りが交わされるなど反応はとてもよい。

印刷会社に勤める竹花さん、江竜さん、覚前さんも、球場から加わった会社の同僚に、覚えたてのトラ保護プロジェクトの概要を説明する。



同じ阪神ファン同士。トラ保護活動への関心も高い
もちろん、試合の応援は真剣だ。初回からヤクルトにリードされる展開のなか、岡田監督の起用法、選手の横顔やエピソード、ブルペンのコーチの経歴、審判の出身球団など、その持てる知識を出し合う。

途中、三輪田さんの「トラ仲間」、IT関係の企業に務める田邉亮治さんも応援の輪に加わった。

「お互い大の阪神ファンという縁で、一緒に年10回は観戦しています」という田邉さんは、三輪田さんの仕事について「世の中にこんな仕事もあるんだ、と思いましたけど、いいことだと思いますよ。大変なこともあるでしょうけど、阪神に関わる仕事は楽しそうだし」とサポートしている。

7回表の「六甲おろし」では、ボルテージが最高潮に。「ありがタイガース」のボードも、阪神タイガース応援団ならではの一体感に包まれたがこの日、残念ながら阪神は1-4で敗戦。がっかりして球場を後にしつつも、竹花さんは「このトラ保護プロジェクト、本当にいいと思いますよ。機会を作ってまた協力しますよ。次も一緒に応援に行きましょう」と三輪田さんとかたい握手を交わし、再会を約束した。