東証スタンダード上場の高級家具ブランド「カッシーナ」日本総代理店で、9月末に社長が突然辞任したことをめぐり、その背景に会長側が社長の“パワハラ問題”を調査する動きがあったことが「 週刊文春 」の取材でわかった。

 カッシーナは1927年、イタリアで設立。有名建築家のル・コルビュジエやフランク・ロイド・ライトらがデザインした家具を製造・販売する権利を取得し、モダン家具メーカーの世界的ブランドとして知られている。


東京・外苑前にある「カッシーナ」

新社長就任で黒字転換も…

 日本総代理店である「カッシーナ・イクスシー」(以下カッシーナ社)の前身企業は1980年に設立。1997年には資本提携により、ユニマットグループの傘下に入った。2003年にはジャスダックに上場を果たし、現在も東証スタンダードに上場している。

 カッシーナ社は2008年のリーマンショックの後、経営不振に。そこでユニマットグループ会長の髙橋洋二氏(79)が経営立て直しのため、新社長として迎えたのが森康洋氏(67)だった。

「森氏は慶応大学の体育会ラグビー部出身。アパレル企業の『レナウン』に入社し、執行役員を務めた後、インテリアショップの『アクタス』で代表取締役を務めていた」(経済紙記者)

 2011年3月、森氏が代表取締役社長に就任すると、カッシーナ社は同年、4期ぶりに黒字に転換。売上高は2010年の約54億円から2011年には約114億円と倍増している。

 ところが今年7月、森氏が地方の事業所に出張している間に、カッシーナ社の代表取締役会長を務める髙橋氏が40代前半のスイス人を伴い本社オフィスを訪問。「この方がカッシーナの次期社長です」と社内に発表したという。

 カッシーナ関係者が明かす。

「森さんはあまりに唐突な出来事に反発したようです。8月初旬の全体朝礼では『突然のことでみんなを混乱させて申し訳ない。今回の件はコンプラ違反だと思われるので、取締役会に申し立てをしている』と社員に説明しています」

 この突然の社長交代の裏には何があったのか。