このクリエイティブ審査をSKY-HIは育成プログラムともいっている。はしも。さんのYouTubeでもこの合宿審査について取り上げた時は再生数が伸び、このあたりから注目度がさらにあがったようだ。

「パフォーマンスもさることながら、みな顔が変わっていきます。のんびりした大学生といった風情だったジュノンくんは別人のようにシャープな顔つきになり、おとなしくて儚げだったマナトくんも挑むような目つきになっていく。それにも感動しました」(30代女性視聴者)

「選ばれなかった参加者を敗者としない」オーディション

 そして、その成長を視聴者に理解させるために、SKY-HIは丁寧に解説をしていく。

「審査のためのパフォーマンスをSKY-HIさんがわかりやすく説明をしてくれるんです。それを聞いて、なるほどと思うと、その話を誰かに話したくなる。そうやって口コミで『THE FIRST』の面白さは広まっていったと思います」(はしも。さん)

「PRODUCE 101」は視聴者の投票制であったが、「THE FIRST」はSKY-HIがオーディションの合否を決めていく。それはジャニーズや宝塚と同様のトップダウンだ。2次審査をトップで通過し、その後もパフォーマンスを大きく成長させ、甘い歌声で視聴者を魅了し、合格は確実といわれていた古家蘭は、最終審査で合格しなかった。すでに多くのファンを獲得している彼が外れたことで、ツイッターが炎上するのかと思ったが、そうはならなかった。

「選ばれなかった参加者を敗者とせず、その参加者にとって最善の選択として今回は選ばなかったとするからです。その理由をSKY-HIさんはキチンと説明します」(はしも。さん)

 古家蘭に関しては「メンタル面で不安だった」という旨を説明し、もっと時間をかけて他の形でのデビューを一緒に模索しようと伝えた。SKY-HIは1ヶ月の合宿審査で参加者と寝食を共にしたため、彼らの内面も把握することができていた。

 出だしは好調にみえるBE:FIRSTだが、今後の課題はいかにファンを増やしていくかだろう。BTSにはARMYと呼ばれる熱心なファンがいる。「THE FIRST」のファンはザスト民と呼ばれていたが、公式にBESTYというファンネームが発表された。BESTYの数が今がマックスではなく、増やしていくためには質の高い楽曲やパフォーマンスも提供し続ける必要があろう。そのためにはプロデューサーたちの手腕も問われる。SKY-HIが「世界に通用するボーイズグループを作る」という宣言は実現するのか。期待を込めながら注目していきたい。

(杉浦 由美子)