“限定メニュー”が食べたくて再び訪問

 3月から「桜切り」(720円)を始めるというので、3月第1週の土曜日、昼の営業終了間際に再訪してみた。さっそく、いただいた「桜切り」は色も風味も秀逸であった。4月中は土曜日限定で食べることができるそうだ。

近所の高校生が“好きすぎて”バイトに

「うちば」は創業して2年目を迎えたが、すでに、近所の人たちには随分と人気が浸透してきたそうだ。店のバイト君2人も隣の東京都立八潮高等学校の3年生である。バイトがない時もほぼ毎日、「うちば」でそばを食べているそうで、その日は「桜切り」を食べて卒業式に臨んだそうだ。高校生にして「うちば」の常連いや達人が誕生しているというから素晴らしいことである。先生達も昼に食べに来てくれるそうだ。

 ただ、目下の問題は新型コロナウイルスで、お客さんが激減していることだそうだ。テレワークの影響で人がいないと中村さんはなげいていた。「今はじっと耐えて、新メニューの開発をしたい。夜のメニューも増やしたい」と気合を入れていた。

 大正15年に新宿駅東口の商店街に小さなそば屋「一茶庵」が開業したが、その店こそ、後の老舗系の一時代を築いた片倉康雄氏の「一茶庵」系の始祖店であった。

「そば切りうちば」も狭小の手打ちの立ち食いそば屋としてスタートした。店主はここから八潮に続く街並みや人通りを見つめながら、一生懸命、手打ちそばを提供している。そして、「いつかは広い手打ちそば屋を開いて、手ごろな値段で提供したい」という夢を持っているに違いない。

 中村さんが作るそばの味の世界は、色々な意味で斬新であり大衆的で、チャレンジャー精神に富んでいると思う。「そば切り うちば」がこれからどう成長していくか楽しみである。

 そして最後に一言。「そば好きの高校3年生のバイト君達。中村店主を今後ともよろしくお願いしますぞ」

写真=坂崎仁紀

INFORMATION

そば切り うちば

住所 東京都品川区東品川3-27-24

営業時間 月〜金 8:30〜14:30 
         17:30〜20:30
       土 8:30〜14:30 

定休日 日曜日・祝日

(坂崎 仁紀)