つまり、大学の研究レベルの計算を猛烈に繰り返して、居場所を特定しているのがGPSなのです。これらはみんな「スマホの知恵熱」と言えます。

 蛍光灯や白熱電球を点灯すると明るくなりますが、同時に触れないほどの熱が出ます。また、何も動くところがないハードディスクレコーダーも、録画・再生中は温風が背面から吹き出します。

 このように「電気で何か仕事をする」場合は、人間と同じで熱が出るのです。少しカッコよく言うと「エネルギー変換が行われると、必ずエネルギーロスが出る」のです。先の照明の場合は、電気を光(エネルギー)に変換すると、ロスしたエネルギーは熱となります。

 一方、光ったり動いたりしないスマホやハードディスクレコーダーは、電気を何に変えているのでしょうか? それは情報(エネルギー)です。このときのエネルギーロスが熱です。つまり、スマホの熱源は電気的に計算を行うCPU(頭脳)で、知恵熱がエネルギーロスということになります。

スマホが熱いときはどうすればいい?

 では、スマホが熱くなってしまったら、どう対処するのが一番良いのでしょうか。

 まずは充電中。夜、家に帰ってスマホを充電していたら、かなり熱くなってきてしまった――。こんなとき、「このまま充電を続けていいのか。あるいは一旦充電器から外して、温度が下がるのを待つのがいいのか」と悩んだことはないでしょうか。

 こうしたとき、充電を止める必要はありません。というのも、熱くなったらスマホが自動的に低速充電(中速充電)に切り替えてくれるからです。

 最近のスマホは電池容量が増えてきたので、急速充電器も増えてきました。こうした充電器では、より強い力で電力を電池の中に押し込もうとするため、一気にスマホが熱くなることがあります。

 実は、そうした事態に備えて、スマホ内部の充電回路は常に電池の温度を見張っていて、電池が熱くなりすぎると一時的に急速充電から低速充電に切り替えるようになっています。こうして電池が冷えるのを待つのです。充電中にスマホを見たら「急速充電器に繋いでいるのに“低速充電”と表示されている」場合がありますが、それは電池を冷やしている最中なのです。

 実際には、スマホの充電回路と、スマホに繋いでいる充電器やモバイルバッテリーが連携を取って充電をしています。内蔵電池が十分に冷たいと、スマホの充電回路が充電器側に「急速充電できます!」というメッセージを送り、充電器側がこれに応えて急速充電にします。逆に電池が熱くなると「急速充電できません!」というメッセージを送るのです。