親分の女に手を出したら「手を切断」

 実際に長野の事件のように「ヤクザの女」に関係するトラブルが起こると、どのような経緯をたどることになるのか。

「たとえばヤクザが、自分の親分の女に手を出したら大変なことだ。指を詰める程度では済むわけがない。昔だったら、殺されてもおかしくないだろう。手を出したのだから、その手を切り落とされても文句は言えない。腕を切断すると傷害事件になってしまうから、最近はそこまでのことはしないが……」(別の指定暴力団幹部)

 かつては、暴力団組員が組織の統制に反する不祥事を起こした場合に、手の指の一部を自ら切り落とす、いわゆる「指詰め」が行われていたが、今では暴力団対策法で禁止されている。実際に不祥事を起こした組員の指の切断を強要したとして、これまでに警察が摘発した事例は多い。

 この幹部は、自身が所属していた組織で起こったというトラブルについて打ち明けた。

「拳銃をめぐる事件があって、兄貴分が、若い衆に『(組織のために)警察に出頭しろ』と命じて、若い衆が逮捕され刑務所で服役することになった。ところが、しばらくすると兄貴分と若い衆の女がデキてしまった。若い衆が懲役に行っている間に、だ。あまりに理不尽だが、たまにある話とも言える。刑期を終えた後、若い衆は戻ってこなかった」

「脅し」にしても「だまし」にしても、女性をめぐるトラブルが減少することを祈りたい。

(尾島 正洋/Webオリジナル(特集班))