ベランダから謎の茶色い液体が……

 入居早々、隣人のごみ問題に悩まされたのが戸田悠介さん(仮名・28歳)だ。彼は3月に引っ越しを終えて、新居で生活をスタートしたばかり。

「住みはじめた頃から、自室のベランダに菓子パンの空袋や、軽いごみがよく落ちていました。最初は『2階だし、道路から飛ばされてきたのかな』くらいに思っていたんです。でもあるとき、隣室のベランダとの仕切り板の下から、タバコの吸殻とともに茶色くて臭い液体が流れ込んできて……気後れしましたが、隣のベランダをのぞいてみました」

 そこで彼が目撃したのは、無数の空き缶とたくさんのゴミ袋であふれかえった隣室のベランダだった。

「隣の人は喫煙者で、飲み残した空き缶を灰皿にしていたようです。その空き缶が倒れて、うちのベランダにタバコの液体が流れてきていたのです。すぐに管理会社に連絡して対応してもらいましたが、もし夏になるまで気づかなかったら、虫がわいて大変なことになっていたかもしれないですね……」

 内見では隣人の部屋を見ることはできない。前出の宮田さんや戸田さんのように、住んで初めて発覚するトラブルはたくさんあるのだ。

隣人に郵便物を盗まれた

 桜井美嘉さん(仮名・32歳)は、人生初のひとり暮らしで身の毛もよだつ体験をしたという。

「大学を卒業して就職を機に、23歳で都内のマンションに入居しました。オートロックで比較的新しい物件だったので安心していたんですけど、まさか1年経たずに引っ越すなんて思ってもいませんでした……」

 入居して数カ月が経った頃、彼女が帰宅して部屋に入った直後に、何者かが部屋のインターホンを鳴らすようになったという。インターホンは毎日のように鳴らされたが、ドアに設置されている「ドアスコープ」を覗く気は起きなかった、と桜井さん。

「正直、覗いた先に何が見えても怖いですよね……。そうこうしているうちに、私の郵便受けから、郵便物が盗まれるようになりました。本来ならとっくに届いているはずの健康診断の結果や、友人が送ったという結婚式の招待状は届かず、光熱費の支払明細だけは封筒を開封されて戻されていました」

 頻繁に鳴らされるインターホンと、郵便物の窃盗。立て続けに起きた事件に耐えられず、彼女は父とともに警察署に駆け込んだ。