6月30日、2017年10月に茨城県日立市田尻町の県営アパートで妻子6人を殺害し建物に火を付けたとして、殺人や非現住建造物等放火などの罪に問われた小松博文被告(36)の裁判員裁判判決公判が水戸地裁で開かれ、結城剛行裁判長は求刑通り死刑を言い渡した。裁判員裁判が導入されて以降、同地裁で初の死刑判決となった。

 当時、小松被告は週刊文春記者に対し、犯行に至る核心を語っていた。当時の記事を公開する(初出「週刊文春」2018年2月15日号、肩書き、年齢等は当時のまま)。

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 2017年10月6日朝、茨城県日立市の県営アパートから、小松恵さん(33・当時)とその子供5人、合わせて6人の遺体が発見された。犯人は一家の主、小松博文(33)。妻と我が子を包丁で刺し、自宅に火をつけるという凄惨な事件だった。

 週刊文春記者は水戸拘置所で小松に7度にわたり面会。犯行に至る“運命の1週間”の全貌を聞いた。


事件直後の現場 ©共同通信社

妻の浮気を問い詰めると「離婚したい」

 きっかけは犯行のわずか6日前。小松が、恵さんの携帯に、一人の男とのLINEのやりとりを見つけたことだった。浮気を疑い問い詰めると、返ってきたのは「離婚したい」という言葉だった。

 小松は相手の男・A氏の家を突き止め、直接対決に臨んだ。しかしA氏に軽くあしらわれたという。小松は言う。

「(A氏は)『最初は手を出そうと思ったけど、旦那がいるって聞いたから出してないよ』などと飄々と言い、自分が暴力団関係者のようなことを匂わせてきたんです」(A氏は週刊文春の取材に対し、その発言を否定)