父親の彼女から「別籍届けにサインしろ」「私は許さんけんな」と言われ…トランスジェンダー・ゆうさん(30)が経験した壮絶すぎる“カミングアウト” から続く

 トランスジェンダーカップルとしてYouTubeで発信しているゆうさんとみいさん。周囲からの反対や不安を乗り越えて、現在は結婚に向けて性別を変える準備を進めているという。そんなお2人にこれまでの話を詳しく聞いた。(全2回の2回目/ 前編 へ続く)

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——お付き合いしてから悩みなどはありましたか?

みい ある程度の不安や悩みは付き合う前に調べ尽くしていたので、そんなになかったです。ただ最初の頃は、いろんなことが気になって。例えば公共のトイレはどっちに入るんだろう。男子? 女子? それとも多目的トイレかな? って(笑)。じーっと見ていたら普通に男子トイレに入っていったので、「あっ、そうなんだ」って思いました。


ゆうさん(左)とみいさん ©石川啓次/文藝春秋

ゆう この見た目で女性用トイレ入ったらちょっと怖いですよね。僕は公共の施設にはあまり行かないです。問題になってる部分もあるし。自分たちは貸し切り露天風呂しか入らないようにしています。最近はホテルの申し込みとかも「女子」「男子」「その他」「答えたくない」みたいな選択肢が増えていて、その辺はとてもありがたいなと思っています。

 あとは子供についてもいろんな選択肢があるのでよく話し合いますね。こんな方法もあるらしいよとか、これがいいかもねとか。精子バンクもあるし、体外受精や人工授精、シリンジ法など今はいろんな方法があるので、選べるのはとてもいいですね。

——ゆうさんは戸籍は女性ですか?

ゆう まだ女性なんです。今の日本で性別を変えるには、生殖機能を永続的に欠く状態にあることが条件です(他にも年齢要件、⾮婚要件、⼦なし要件、外観要件がある)。今その手術の予約してるんですが、予約がいっぱいなので、順番待ちです。年内に受けられるかどうかっていう感じですね。コロナの影響でタイに行けないので、日本の病院で手術を受ける方が多いみたいです。本当だったらタイでやりたかったですけどね。

——タイと日本って何が違うんでしょうか? 

ゆう タイのほうが安いんですよ。航空代を合わせても。しかも上(胸)も下(子宮と卵巣)をいっぺんに取れるんです。日本だとほとんどの病院は、片方ずつしか取れないんです。お金もかかるし、手術も2回に分かれるので、いろんな意味で大変ですね。