喫煙者はいまだに「国鉄の赤字」を返済している

竹山 そうやって我々喫煙者が納めたたばこ税は、何に使われているんでしょう? 払うだけ払ってはいるのですが、実際のところ私たちには還元されているんでしょうか。

森信 喫煙者にとって身近なところだと、街の喫煙所などはたばこ税から整備するようにと総務省は促していますね。また、たばこ税は一般財源ですから、それ以外にもほかの税金と同じようにさまざまな用途に使われます。昔のガソリン税の「道路特定財源(=道路を作るためだけの税金)」とは違う種類のものです。

 うちわけを大雑把にいうと、年間の税収2兆円のうち1兆円が国に入り、残りの1兆円が地方自治体に入ります。たばこ税は大きく、国たばこ税と地方たばこ税に分かれていて、地方たばこ税はさらに、都道府県たばこ税と区市町村たばこ税に分かれているんですね。特に地方自治体にとっては大きな金額で、よく「たばこは地元で買ってください」と宣伝しているのは、売れた場所にお金が配られるからなんですよ。

 また、ほかにたばこ特別税もあります。かつて国鉄と国有林野事業が作った大きな負債を、たばこの税金から債務に回すと決められたんです。

竹山 え!? ということは、私たち喫煙者は国鉄の赤字を負担してきたということですか?

森信 民営化で国鉄がJRに分割されたとき、過去の赤字をたばこ特別税を作って返済の一部に充てると決めたんですね、借金を背負ったまま民営化はできませんから。

 じつは私が担当課長のときに創設されたのですが、沖縄県選出の国会議員から「沖縄には国鉄なんか走っていないのに、どうして沖縄の人も負担するのか」と正論を言われて、立ち往生したことがあります。

「多いときで1日3箱吸っていました」「毎日1000円納税している計算ですね」

竹山 その話を耳にすると、やっぱりたばこを吸っている人が、吸わない人より余計に税金を払っているのは間違いないなと思いますね。僕は多いときで1日に3箱、紙巻きを吸ってました。最近は加熱式たばこも吸い始めたので、紙巻きを1箱。加熱式が2箱くらいです。

森信 金額から逆算すると、紙巻きを60本吸うとなれば毎日約1000円ずつ納税している計算になりますね。

竹山 そのお金は、国や故郷の役に立っているということですよね。とはいえ、金額で見せられるとまたすごい数字になりますね(苦笑)。

森信 そうなんです。だから、国や地方自治体からすれば「ありがたい」のひと言ですね。