秋篠宮さまは「兄二人よりしっかりしている」

 いつの頃からか紀宮さまは、皇后美智子さまの最大の理解者となっていった。

 93年に美智子さまが声を失われた時も、紀宮さまが“通訳”をつとめた。筆談や、かすかな息のような声からも皇后陛下のご意思をくみとられたという。また、2003年、天皇陛下は前立腺ガンの手術を受け、医師団によって病状の詳細が明らかにされた。このことについて問われ、紀宮さまは次のように答えている。

「(病状の公表は)初めてではなく、皇太子さまご出産の3年後、皇后さまが胞状奇胎によるご流産をなさった時から一貫してこられたことでした。当時、皇室では流産自体が公表されることの無かった時代で、しかも、悪性化する可能性があるとともに胞状奇胎発病後は再度の妊娠が難しいとさえ一般に思われていた中での発表は、その後2年間、次のご懐妊をお待ちにならなければならなかった皇后さまにとり、どれだけお辛いことであっただろうと想像されます。それでも、できるだけ国民から病状を隠さないという、陛下のお考えに添って発表が行われています」

 ご自分が生まれる前のご両親の心境までも的確に説明されるお言葉に、宮内庁担当記者たちも舌を巻いた。

「長官はもちろん、侍従長も女官長も、ここまで両陛下の心情を理解し、しかも説明できる能力のある人はいないでしょう。秋篠宮さまも、紀宮さまの聡明さを『兄二人よりしっかりしている』と信頼し、スピーチや文書などの内容を発表前に相談することがあるといいます。儀式などでわからないことも、電話で紀宮さまに尋ねると、皇居で一緒に暮らす天皇皇后両陛下に確認してくださるそうです」(前出・宮内庁担当記者)

 皇室では「ご身位」が重んじられるから、天皇皇后両陛下から、皇太子、秋篠宮両殿下にお声をかけられることは少ない。そのなかにあって、紀宮さまはご家族ひとりひとりに対して心を配られた。ご兄弟のお気持ちを両陛下に伝え、両陛下のご意向をさりげなく兄弟にご説明されていた。