ネットの炎上動画を見たら「あれ?」と……

 誰も話し相手になってくれなくて寂しいあまり、暴走する老人もいる。

 情報通信系の企業で働く山川雅一さん(仮名、44歳)は、6年ほど前に定年退職した元部長について迷惑顔でこう語る。

「その元上司は定年退職時に部長だったんですが、デスクにふんぞり返ってエラそうに部下に命令するタイプで、仕事は全然できないんですね。その元上司が外注で仕事を回せとしつこく言ってきたので、仕方なくお願いしたんですが、予想通り期日を過ぎても全然納品されない。口調は上から目線でエラそうなのに全然働かないんです。

 計算が立たないので発注をやめたんですが、今度は『計算が立たないとはなんだ!』と上司ヅラして怒り始めた」(山川さん、以下同)

 上司気分が抜けずにいつまでも元部下たちにエラそうな態度を取る高齢者はよくいるが、この元部長はその典型だった。

「時間を持て余してヒマなのか、頻繁に飲みにも誘ってくるんですよ。それで何度か一緒に飲んだんですが、やっぱりそこでも上司風を吹かせて僕らに説教を始めるんです。

 そういうことが続くので元部長からの連絡を無視することにしたんですね。もう上司ではないし。すると、誰にも相手にされなくて寂しいのか、元部長がヤバい行動を取るようになって……」

 そのヤバい行動は、意外な経緯で発覚したという。

「数年前の参議院選挙の際に、YouTube上にれいわ新選組の山本太郎がヤバい老人に絡まれているオモシロ映像が話題になっていたんです。それで僕も見てみたら、『あ、元部長だ!』って。

 しかも、的外れなことばかりを言って絡んでいるので、山本太郎に『あなたはもういいです』と邪険にされ、最後はガン無視される始末……。衝撃的でしたよ。あれこそヤバい老人です」

 日本の高齢化率(65歳以上の人口割合)はダントツの世界1位で、孤独な高齢者の数は今後ますます増えていくだろう。いまはバリバリ働いて孤独とは無縁な人たちにも、もしかすると話し相手が誰もいない寂しい老後が待っているかもしれない。

(清談社)