時期が悪かったこともある。

 上皇上皇后ご夫妻が結婚されたときのように、高度経済成長期であったらまた違っていたかもしれない。数十年前までは「ジャパン・アズ・ナンバーワン」なんておだてられて1等国の仲間入りをしたと思っていたのに、「1億総中流」の社会が壊れ、格差がすさまじく広がったうえ、いまや2等国に転落してしまった。税金は垂れ流しで国家の借金は増えるばかりなのに、経済は停滞し、給料が上がらず、まともな就職もできない。

 そんな時代に、世界に胸を張れる皇室を、あんな若造に穢されたくない――。これは私が言ったのではない。たまたま立ち話を聞きかじっただけだが、実に腑に落ちた。閉塞した社会で、小室さんは格好の捌け口だったのかもしれない。

SNSは顔のない化け物

 2つ目は、そんなわだかまりをSNSが増幅したことだ。90年代ならこれほど狂乱状態にはならなかっただろう。SNSは顔のない化け物のようなものだから、好き勝手なことを書き込める。そのうえ、よほど問題にならない限りだれかが責任を取るわけでもない。書き込む人の悪意が増幅されてしまうシステムだ。

 最初は借金を返していないことへの非難だったのに、これでもかとばかりにどんどん肥大化していったのはそのせいだろう。

 それにしても単純な疑問がある。ふたりが婚約内定発表をする以前に、宮内庁はなぜ小室家の身辺調査をしなかったのだろうか。事前に「金銭トラブル」がわかっていれば、宮内庁が動かずとも内々に処理できたはずである。

「考えられるのは、宮内庁が気がきかなくて動かなかった。もしくは、秋篠宮ご夫妻がそんなことはやるなと命じたかですね。おそらく後者でしょう。宮内庁が裏で動けば簡単に始末できていたはずです。自由で個人の自立心を尊重する秋篠宮家の家風が、今回は裏目に出たということでしょう」(皇室記者)