遺書を書くA子さんを動画に撮りはじめた

「2人で『遺書を書かなきゃ』という話になり、私が遺書を書き始めたようです。しかも、伊沢先生は私が薬を飲んでいるところや遺書を書いているところを動画で撮っていたんです。当時の記憶はありませんが、後でその動画を見せられました。そのときの私の服装はジャージの上着に下はノーパン。前日に失禁した時から着替えていませんでしたから」

 その後A子さんの容体は悪化し、伊沢容疑者はA子さんをその服装のまま靴も履かせずに救急車に乗せたという。伊沢容疑者は救急車に同乗しなかった。

 父親が話す。

「夜中の3時頃、搬送された病院から連絡が来ました。『今こういう状態で意識がありません、人工呼吸器をつけます』と。慌てて駆けつけました。

父親が電話を変わると豹変する態度

 そこで先生から、A子にあざがあることを知らされた。情けないことにDV被害をそこで初めて知ったんです。伊沢は一度だけ面会に来たが、なぜか看護師さんに怒鳴り散らしていた。私が『なんでこうなったんだ、A子を任せたはずだろ』と言うと、ゴニョゴニョ言って目が四方八方に動いていた。様子があまりに危なかったので、そのあとは面会謝絶にしました」

 この少し前から、伊沢容疑者はA子さんの父親をますます敵視するようになっていた。

「11月〜12月頃かな。妻と電話で喋るときは穏やかに『(A子さんを)大事にします』とか言うんだけど、俺が電話を代わると『なんなんだよこの野郎!』とか豹変する。『てめえのことが嫌いなんだよ』『お前の精子が悪いからA子がこうなったんだ』なんて言われたこともある。電話口で俺が『こっち来て話せよ!』と言い返すんだけど、俺の前には姿を現さない。目の前では何も言えないやつでした」

 退院すると、再びA子さんは自らの足で伊沢容疑者の家に帰った。そして、ついに警視庁が逮捕に踏み切る事件が発生するのだ。

【6回目の逮捕】《歌舞伎町精神科医》被害女性A子さんの“薬漬け洗脳”が解けた壮絶な理由「街中で下着血まみれ事件」「最愛の妹の死」「死を感じた激しすぎるDV」 へ続く

(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))