元産経記者。経済財政担当相、防衛庁長官などを歴任した額賀福志郎元財務相 ©共同通信社

 東京・赤坂の衆院議員宿舎でボヤ騒ぎがあったのは7月2日午後11時のことだった。部屋の主は自民党の額賀福志郎元財務相(76)。ゆで卵を作る途中で眠りこけ、鍋が空だきに。煙を感知し駆けつけた消防に泥酔したまま暴言を吐き、顰蹙を買ったという。

 源流を辿れば田中角栄元首相に行き着く名門派閥・平成研究会(現竹下派)。つい2年前まで領袖だった額賀氏だが、からきし存在感がない。「ポスト安倍」レースに向けて活発に夜会合をこなす年長の二階俊博幹事長(81)や麻生太郎副総理(79)とは大違いだ。

 平成研は、竹下登、橋本龍太郎、小渕恵三という歴代首相を生み、「一致団結、箱弁当」という鉄の結束を誇ったが、もはや遠い過去。前回2018年9月の総裁選の半年前には、領袖の額賀氏を引きずり下ろすクーデターが勃発。竹下亘・元総務会長が領袖になり、「竹下派」が復活した。総裁選で、竹下氏は、兄・登氏の秘書だった青木幹雄元党参院議員会長の意向を受け、石破茂元幹事長で派をまとめようとしたが、安倍晋三首相を推したい衆院側と分裂し、自主投票に追い込まれた。