「パンケーキ食べたい パンケーキ食べたい」。

 かつて「ぐるナイ おもしろ荘」(日本テレビ系)で踊りながら歌った若手芸人のことではない。菅首相と新聞記者のことである。

 総裁選で“菅さんの気さくな人柄”としてさんざん重用されたパンケーキがまたしても登場したのだ。


パンケーキを前に笑顔の菅氏 ©文藝春秋

『菅首相と番記者の“パンケーキ懇談会”…朝日新聞、東京新聞が「欠席しました」』(デイリースポーツ10月4日)

 菅義偉首相が先週土曜、東京・原宿のパンケーキが有名な店で、内閣記者会所属各社の首相番記者と懇談会を行った。これがSNSで話題となった。欠席した社もあったという。

《朝日新聞は同日配信記事で「朝日新聞の記者はこの懇談会を欠席しました」と、東京新聞も「欠席しました」とした。ともに日本学術会議問題などを会見などで説明すべきだとの考えを伝えている。》

SNSを意識した「声明」で政権との距離をアピール?

 これが面白いと思うのは朝日も東京もWEBのみで書いていること。つまりSNSを意識した「声明」なのだろう。つるんでパンケーキ食べてないよという。

 しかしこれだけパンケーキが政治利用されたら、普通のおじさんでパンケーキ好きな人も「可愛さ狙いか」と今後思われないか。気軽に食べられない。菅首相のパンケーキ殺し。

 今回に似たケースを思い出した。昨年の11月20日、内閣記者会に加盟する各報道機関の官邸キャップと首相による「キャップ懇談会」が開かれた。食事会である。

 当時は、桜を見る会の疑惑について説明すべきという声が多い状況。そんななか非公開の場で当時の安倍首相が記者たちにその場で“説明”しようとした会だと言われた。

「キャップ懇談会」の欠席がSNSで話題に

 毎日新聞はこの食事会を欠席。するとSNSで注目されて話題になった。

《SNSを通じて読者の反応がリアルタイムで返ってくるため、記者も「見られている」意識をより強く持つようになっているのだ。》(『汚れた桜 「桜を見る会」疑惑に迫った49日』 毎日新聞「桜を見る会」取材班)

 そう、今や報道する新聞記者も「見られている」のである。