なぜ食事の誘いは断っているのか?

「安倍内閣による強権政治、権力の暴走が進み、私が野党サイドに舵を切ると、そこに小沢さんがいた。小沢さんとの因縁はもう過去のことです。子供じみた喧嘩をするために野党に来たわけではない。小沢さんとは、4野党がまとまって選挙で勝とうという意識は共有できる。その大義のために協力は惜しみません」

 ただかつての小沢氏の手法に釘をさすことも忘れなかった。

「小沢さんの側近議員や関係者を通じて食事の誘いがありましたが、それはお断りしています。2人で会うと、手打ちをしたなどとおかしな話になってしまうし、野党が一つにまとまっていくうちに自然と距離は縮まりますから。

 ただ今後、小沢さんが『俺の言うことを聞け』と強権的な政治手法をとるならば、私は認めることはできない。そこは自民党政権に対する考えと同様です。私が自民党で学び、いまだに肝に銘じているのは、『汗は自分でかきましょう。手柄は人にあげましょう』の教えです。これが田中派、竹下派の政治手法で、かつての小沢さんや安倍さんのような『俺にとにかくついてこい』というやり方は一時的に上手くいくかもしれませんが、長続きしないし、大きな禍根を生む。こうした考えは私の生き方の問題ですし譲れません」

 現在発売中の「文藝春秋」11月号および「文藝春秋digital」に掲載の「 小沢一郎と共に菅政権を倒す 」で、中村氏は野党結集のために開催した「飲み会」の内幕、総裁選で敗れた石破茂氏に期待する理由、菅政権の分析などを明かしている。

(「文藝春秋」編集部/文藝春秋 2020年11月号)