森友問題で捜査を指揮した大阪特捜の山本真千子氏

 3人目の特捜部長は、2015年から大阪特捜の部長を務めた山本真千子氏です。大阪市立大学出身で、大阪特捜に通算3年間在籍した実績を買われて満を持しての部長就任となりました。就任会見では『職責は重く身の引き締まる思い。真相解明に努め、適正な処罰を求めていきたい』と抱負を述べたうえで『女性検事の先輩方の長年の積み重ねがあり、今がある』と力強く語っていました」(同前)

 山本氏は大阪府豊中市の国有地が学校法人「森友学園」に不当に安く売却された疑惑に端を発した種々の問題で2017年2月から1年以上にわたった捜査を指揮した。土地を買った側の籠池泰典森友学園元理事長ら2人を詐欺容疑などで逮捕、起訴したが、2018年5月には土地を売った側の国の捜査対象者全員を不起訴処分とし、捜査は事実上「不発」に終わったことは記憶に新しい。

「安倍一強」時代に、大阪特捜には荷が重すぎた?

「国側の不起訴を発表する際、山本氏らは異例の記者説明の場を設けました。この席上、山本氏は『社会の耳目を引いている事案』で『不起訴処分となった事件の捜査の具体的内容は(これまでは)答えを差し控えてきたが、事案の特殊性に鑑み、一定程度の説明をする必要があると考えた』と述べました。しかし、説明内容に具体性も説得力もなかったことで、記者団からは不評を買ってしまいました。

 結局、当時の安倍晋三首相に絡んだ案件は、『安倍一強』と言われたこの時期に、大阪特捜には荷が重すぎたわけで、最初から腰が引けている印象だったことは否めませんでした」(同前)

 山本氏は現在、大阪高検次席検事兼法務総合研究所大阪支所長を務める。では、東京特捜初の女性部長候補はいるのだろうか。