コロナ禍の「新しい生活様式」でダメージが大きかった業界というと飲食店や百貨店の印象が強いが、それらの業界に負けず劣らず大きな影響を受けたのが「婚活」だった。

「人に会う」こと自体のハードルが上がり、合コンやお見合いのようなリアルでの活動が難しくなった。厚生労働省が発表した人口動態統計速報によると、2020年1〜9月の婚姻数は前年比で14.8%減と急落しており、中でも緊急事態宣言が発令された4、5月の落ち込みが大きかった。

 そんな中で存在感を増したのが「婚活アプリ」である。国内で最大の登録者数を抱えるマッチングアプリ「Pairs(ペアーズ)」は、1〜8月のアプリのダウンロード数が前年と比べて2倍に。累計登録者数も1000万人を突破し、「Pairs」以外のアプリも大きく登録者数を伸ばしている。


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 そんなコロナ禍の真っただ中に、とあるアプリを使って婚活に挑んだ34歳の女性A子さんに「コロナ禍の婚活」の現実について話を聞いた。

「34歳と36歳では婚活市場での立場が全然違う」

 結論を言えば、A子さんはアプリ婚活に成功。2021年の春に1歳年下の会社員男性と入籍予定だ。A子さんは都内の大手教育系企業に勤めており、同世代の平均より収入は安定している。笑顔が特徴的な小動物系のルックスで、社交的なタイプで友人も多い。それでも、婚活については大きな危機感を感じていたという。

「20代の頃は何人かお付き合いしていたんですが、30歳を超えてしばらくは彼氏がいない時期が続いていました。30歳を過ぎた頃から結婚を意識して合コンに参加したり知人に紹介してもらったりしていましたが、32歳を過ぎたあたりからじわじわ出会いの機会が減ってきて焦りを感じていたんです。それで2020年のはじめに同期の既婚者の友人に『今年こそは結婚する』と宣言したら、その途端にコロナ生活が始まりました。

 ただでさえ減っていた合コンは全くなくなり、知人に紹介してもらう場をセッティングするのも気が引ける。でもこの生活がいつ終わるかわからないし、その間婚活がストップするのは怖すぎました。2年で落ち着くとしても、34歳と36歳だと婚活市場での立場はかなり変わってくる。女性の1年は本当に重いんですよ(笑)。

 婚活アプリは少し前に登録していたんですが、本格的に使ったのはそれからですね。正直そこまで期待してなかったんですけど、リアルの出会いも減って、もうアプリしかないと。それで6月にあるアプリの有料サービスに入会しました」