韓国での日本料理人気が分かる統計も出されている。「新韓(シンハン)カード」が、自社カード加盟店舗のうち、ソウル市内の飲食業種を相手に分析した「ビッグデータ」によると、ソウル市全体の飲食店店舗は11年末から21年3月の10年間、8.0%も減少したものの、日本食の店はむしろ18.3%増えた。特に、20代や30代の顧客の割合が高い弘大商圏(日本の渋谷のように若者がよく訪れる上、観光地としても有名な弘益大学周辺の商圏)の統計を見ると、韓国料理が8.6%、洋食が30.5%も減少している一方、日本食は35.3%も増加した。

最近のブームは「板前のおまかせ寿司」

 最近では昔から人気のうどんやラーメン、天丼に加え、「おまかせ寿司」という高級コースが若者たちに大人気だ。板前さんにメニューを選んでもらい、その日のオススメを見繕って出してもらうことを「おまかせ料理」と言い、安いところでも一食5万ウォン(約5000円)ほど、一流店だと数十万ウォンもするという価格帯を鑑みれば、いわば「シェフの特選メニュー」と言ったところだろうか。

 韓国メディアによると、「おまかせ寿司ブームは、自分のためのオーダーメード型サービスと特別な経験を求める消費者の欲求によるもの」と分析する。コロナによる飲食業界の不況の中でも、人気のあるおまかせ寿司専門店は数カ月前から予約ができないほど人気だ。飲食代がいくら高くても、サービスを受けるその瞬間だけは「王様」でいたいという若者たちが増えている。

 一方、いくら安くてうまくてもサービスで消費者を満足させられないと、すぐに廃業に立たされる。韓国小商工人連合会によると、2020年1月の新型コロナ大流行から1年6ヵ月の間で、韓国では45万3000店が廃業した。

 韓国で最も賃貸料が高い明洞は、いまや一軒おきに空室になっていて、ゴーストタウン化してしまった。国土交通部の統計によると、今年の第2四半期の明洞の中小型ビルの空室率は40%を超えている。

 丸亀製麺そっくりの「あきない製麺」がコロナや不況の荒い波の中でなんとか持ちこたえるためには、インテリアではなく、サービスを丸亀レベルで受け継ぐことが必要そうだ。

写真=筆者撮影

(シン・ソンヒ)