主要企業が国内景気の現状や見通しに自信を深めている。アンケートによると、足元の国内景気について拡大傾向にあると答えた企業の割合が合計で8割を超えた。好調な企業業績や雇用情勢の改善の流れが景況感を上向かせており、2017年度末についても8割が拡大の見通しを示した。

 割合は、いずれも無回答を除いて算出。足元の国内景気が「拡大している」は1%、「緩やかに拡大している」は82%だった。これに対し、「足踏みしている」は16%、「緩やかに後退している」は1%にとどまり、企業の景況感の改善傾向が際立った。

 「拡大している」「緩やかに拡大している」と答えた企業に理由を2つまで選んでもらったところ、「企業収益の増加」が35社で最も多く、「雇用情勢の改善」(30社)や「個人消費の回復」(27社)などが続いた。主要企業の17年4〜6月期決算は海外経済の回復や為替相場の円安基調を背景に総じて好調で、「企業収益の改善に伴う設備投資の増加が景気の緩やかな拡大に寄与している」(損害保険)。雇用情勢に関しても、「有効求人倍率が全国的に高水準にある」(電力)との声があった。

 「足踏みしている」との回答は、個人消費の最前線にいる小売業を中心に目立つ。「光熱費や社会保障費など、家計にとって負担増となる要因が残る。消費マインドの回復にはまだ時間がかかる」(スーパー)と慎重な見方もあった。

 一方、17年度末の国内景気の見通しが「拡大する」は3%、「やや拡大する」は77%。「米国をはじめとした海外経済の成長率が緩やかに高まるもとで、個人消費や財政支出による景気浮揚効果などにより、緩やかな成長が続く」(生命保険)との見通しが聞かれた。「横ばい」は18%、「やや後退する」が2%。足元の国内景気の認識と同様の傾向となった。

 「拡大する」「やや拡大する」と答えた企業に理由を2つまで尋ねると、最も多かった回答は「個人消費の回復」で35社が挙げた。あとは「企業収益の増加」(29社)や「海外経済の回復」(22社)などだった。

 17年度末までを展望した上で国内景気の懸念材料を聞くと、海外の政治・経済の不透明要素への警戒感が根強い。1〜6月は堅調だった中国経済も「年度後半にかけての下振れリスク」(銀行)が顕在化すれば、輸出低迷を通じて国内景気に悪影響を及ぼしかねない。人事をめぐり混乱するトランプ米政権への懸念もある。国内要因では、サービス業を中心に深刻化する人手不足により「企業の事業活動が制約される」(鉄道)との指摘が多かった。