タイトルのとおり、埼玉県で暮らす女子高生の日常について描いた漫画である。

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舞台は埼玉県の片田舎、行田市。池袋から電車で1時間くらいのところにある街だ。

埼玉県民であることに引け目を感じている白鳥小鳩と、かなりポジティブ思考な姫宮アグリ、東京から転校してきた東上みなとの女子高生3人が、埼玉県のディープなシーンをまったりと伝えてくれる。

やや自虐的でありながら、しっかりと埼玉県の魅力をアピールするあたり、バランスの取れた良作品だ。

行田市に行ったことがある人はそんなに多くないと思うが、この漫画を読んだら不思議と行ってみたくなるだろう。

「埼玉県ってこんなに楽しいところなのか!」ときっと驚くはずだ。

そう、埼玉県は楽しい。埼玉県民も失っていた自信を取り戻すような作品である。

十万石まんじゅうを買いに行ったり、ファッションセンターしまむらで服を買ったり、学校行事の行き先が秩父だったり、スーパー銭湯でわたぼくコーヒーを飲んだり、高校生なりの埼玉の楽しみ方がかわいらしく、大人もハマってしまう。

圧巻は3巻の池袋編だ。

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浦和や大宮などの比較的大きな街で予行演習をした3人が、ついに東京に行くという一大イベントである。

埼玉県民が初めて東京に足を踏み入れるときの高揚感と非日常があざやかに描かれている。

地方に住む若者が進学や就職のタイミングで上京するシーンはもはや定番と言えるが、埼玉県の高校生が休日に池袋に行くだけでこんなに感動するなんて…。もう主人公のイモさがとにかく愛おしい。

作品全体にただようゆるい雰囲気は、「埼玉 X よつばと」といった感じだろうか。小さな幸せを噛み締めて生きたい人にぜひおすすめしたい。


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