「ギグワーク」という言葉を知っていますか。


インターネットなどのマッチングサービスを介して請け負う単発のお仕事のことです。


例えばクラウドソーシングサービスで文字起こしの仕事を受けたり、UberEatsに登録して配達の仕事をしたり、こうした働き方は最近身近な存在になってきています。


そこで実際にギグワークを請け負うためのマッチングサービスに登録して、働いてみるところまで体験してみました。


今回、使ってみたのは「gigbase」というサービス。

ギグベース株式会社 / Via gigbase.jp


企業と働く人(ギグワーカー)をマッチングさせるプラットフォームです。ギグベース株式会社が2018年より運営しています。


初めてギグワーカーとして登録するには審査が必要です。


gigbaseのアプリから基本情報や保有資格、経歴などを入力すると、審査が行われます。


審査にあたっては電話による面談まであり、かなりしっかりした印象。これまでの職歴や現在の仕事について詳細に聞かれました。


(今回は取材として利用させてもらうため、審査に通してもらいました)


最後に身分証明書の写真をアップロードして登録完了です。本人確認などもちゃんとしています。


アプリを開くと、現在地近くのギグワーク案件が表示されています。


仕事内容としては部屋の清掃、カーシェア車両の清掃などが多いようです。


報酬は1時間あたり1500円〜3000円と幅広い。


気になる募集案件に応募し、企業とマッチングが成立すると仕事をするためのやり取りが始まります。


その他に企業からギグワーカーに対して仕事のオファーが届くこともあります。


今回は不動産調査の仕事がオファーされました。


不動産調査事業を運営する会社からです。


仕事内容としては(1)区役所でとある物件の建物計画概要書を取得する(2)現地で物件の写真を撮影する(3)概要書と写真をクラウドにアップロードする、という流れになります。


約1時間の仕事で報酬は税込み2800円。悪くないです。


応募したところ無事にマッチングしました。

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ギグワーク当日、待ち合わせ場所の港区役所に向かいました。


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ここでオファーしてくれた企業の方と会い、調査対象物件の調査票と関連資料を受け取りました。


資料に記載されていた物件の名称と住所、そして必要な写真のカット数などを確認。ここからは1人で仕事をします。


まずはそのまま区役所の建築課に行き、建物計画概要書のコピーを取得するところからです。


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6階にある建築課で申請書を記載し、建物計画概要書の原本を見せてもらいました。


それを区役所内のコピー機で複製し、原本は返却します。このコピー代と書類申請にかかる手数料はギグワーカーの負担となります。コピーの枚数にもよりますが、合わせて300円〜400円程度の出費になるでしょう。


区役所の建築課で物件に関する書類を取得するというのは初めての経験でドキドキしました。


住民票みたいに窓口担当者の方がデータベースを検索してプリントしてくれるのかなと思ったら、バインダーから紙の原本を外して「どうぞ、コピーしていいですよ」。


紙の文化なところにやや驚きながら、別フロアにあるコピー機に並んでコピーを取り、仕事の第一段階をクリアです。ここまで15分〜20分くらいでした。


次は物件の前まで行って写真を撮る業務です。なんとなく「ドラクエ」をやってるような気分になってきました。


区役所から徒歩数分、対象の物件に到着です。

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この物件の周囲からあらゆる角度で合計12枚の写真を撮影するようにと、ギグワークの資料には書かれていました。


必要な角度を頭に入れて、どんどんスマホで撮影します。


通行人やクルマが通り過ぎるのを待ったりしながら、10分くらいで撮影は終わりました。


スマホで写真を撮ることに慣れていればそんなに難しくありません。


次は最後の業務です。区役所で取得した建物計画概要書と先ほど撮影した写真をクラウドにアップロードします。


書類をPDF化するために近所のコンビニに移動します。

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コピーした建物計画概要書をクラウドにアップするには、一旦データに変える必要があります。


セブン−イレブンのネットプリントに、紙の書類をPDFデータに変えるサービスがあるので、それを利用します。


ここでも数十円の料金がかかります。自宅にスキャナーがある人は家に帰ってから作業をしても大丈夫です。


PDF化した書類と写真を指定されたクラウドのフォルダにアップして、業務は終了です。


終了ボタンを押したら完了。

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すべての工程を終えてちょうど1時間くらいでした。これで報酬2800円は悪くないと思います。


ただし区役所での手数料、コピー代、ネットプリント代は自腹なので、実際は差し引き2300円というところ。


区役所の窓口が空いていて、物件まで自転車で移動していたら、おそらく30分くらいで終わっていました。そう考えると割はいいのではないでしょうか。


何より不動産調査という普段の仕事とはまったく別の業務に携われるのは単純に楽しかったです。


言われた仕事を、あちこち移動しながら順番にこなすのはちょっとしたゲーム感覚でした。


でもきっと不動産業者にとっては、この申請と撮影を毎日十数件やるのは大きな負担になると思います。


「難しくはないけど、手間」なのです。


そういった仕事を単発でギグワークとして発注でき、時間が空いている人とマッチングするのは、たしかにニーズがあるのでしょう。


今回使ったgigbaseにはさまざまな種類の仕事がありました。いつもと違う業務をやると、いろんな気付きがあります。もしかしたら自分の普段の仕事にも活かせるかもしれません。


gigbaseのようなギグワークのためのマッチングプラットフォームは複数ありますし、以前からあるクラウドソーシングサービスでも多くの仕事がやり取りされています。


一般的にクラウドソーシングサービスで請け負う仕事はオンラインで完結することが多いです。代表的なのが文字起こしやデータ入力、デザイン制作、動画制作などです。


ギグワークは受注・発注方法はクラウドソーシングサービスとさほど変わりませんが、仕事内容はオンラインで完結するものに加えて、今回のようにフィジカルな現場作業もあるイメージです。その分、単価も高いように感じました。


フリーランスの方、副業OKの方、新しい働き方に興味のある方はチャレンジしてみてはいかがでしょうか。