年末になるとクリスマスソングと並んでよく聞こえてくるのが、ベートーヴェンの交響曲第9番(通称:第九)。

この曲は1824年、当時54歳で難聴が進んでいたベートーヴェンが、音がほとんど聞こえない中で作ったと言われる最後の交響曲で、全4楽章からなる作品の中でも合唱付きの最終楽章は『歓喜の歌』として特に有名。200年近くにわたって受け継がれている第九は人類最高の芸術作品とも称され、今なお世界中で多くの人々に親しまれています。

日本では年末近くになると全国各地のコンサートで演奏されたり、その様子がテレビで放送されたりと何かと耳にすることが多く、1年が終わりを迎えつつあることを実感する風物詩のひとつ。
そんな名曲を、なんと猫がキャットフードをカリカリッと食べる音で表現したユニークな映像が公開されました。
 
映像の冒頭で目を引くのが、ベートーヴェンの格好をした猫の肖像画。
赤いマフラーを巻き鋭い眼差しで一点をじっと見つめる姿からは、激動の時代を生きながらも多くの絶望や苦悩を乗り越えて、多くの名曲を残した偉大な作曲家としての雰囲気が伝わってきます。

その後は、指揮者役の猫の振りを合図に、美味しそうにカリカリを食べ始める猫たち。ガリッと小気味よい音を響かせたり、ゆっくりと味わうように食べたり、顔を傾けながら一生懸命噛み砕いたり、隣の子のお皿に顔を突っ込んで強引に奪ったりと、食べ方は猫によってさまざま。軽快でリズミカルな咀嚼音はやがて歓喜の歌のメロディーを奏ではじめ、可愛らしい猫の食事姿と重なり合って、見ている者を幸せな気持ちに導いてくれます。

この映像を発表したのは、ペット用品などの販売を手掛けるユニ・チャーム。同社が展開しているキャットフードブランド 「銀のスプーン」を美味しそうに食べている猫の動画を一般募集して、「カリカリ合唱団」を結成するプロジェクトを今秋にスタート。動画ではフードを噛んだときのカリカリ音を、第九のメロディーになるように繋ぎ合わせて表現していて、総勢104匹もの猫が咀嚼している光景は圧巻。カリカリの総カミカミ数は推定562粒にものぼるといいます。

動画の長さは1分20秒ほどで、聞いているうちにだんだんとクセになってくる、不思議な「カリカリ合唱団の第九」。
猫を飼っている人なら愛猫がカリカリを食べている姿をつい撮影したくなってしまいそうな映像になっているほか、年末にゆったりと眺めてみると幸せな気分で新年を迎えられるかもしれませんね。