NHKの人気テレビ番組「世界ネコ歩き」などで知られる写真家の岩合光昭さん。

私たち人間にとって身近な動物である「ネコ」を40年以上にわたって撮影していることから、日本では猫写真家として注目されることが多いですが、自らを「動物写真家」と名乗っているとおり被写体は動物全般が対象で、これまでに地球上のあらゆる地域をまわって、ライオンやホッキョクグマ、アフリカゾウ、クジラなどさまざまな野生動物を撮影しています。

そんな岩合さんの本格的な野生動物ドキュメンタリー写真展「PANTANAL パンタナール 清流がつむぐ動物たちの大湿原」が6月4日(土)より、東京の恵比寿ガーデンプレイス内にある東京都写真美術館で開催されます。

パンタナールとはポルトガル語で「大湿原」を意味する言葉で、南アメリカ大陸中央部に位置する世界最大級の熱帯性湿地のこと。

ブラジル、ボリビア、パラグアイの3国にまたがる大湿原は日本の本州に匹敵するほどの広さで、雨季と乾季には劇的な変化が起こり、10月頃からは半年ほど雨季が続くため川が氾濫して総面積の約8割が水没してしまう一方、5月頃になると乾季を迎えて水が引き、ところどころに水を残しながらも大草原へと変貌。多彩な動植物の生息地であり、12種類におよぶ世界屈指の生態系が見られることから、その大部分を占めるブラジル側のエリアは「パンタナール保全地域」として世界遺産に登録されています。

1986年に世界的なネイチャー雑誌「ナショナルジオグラフィック」の表紙を飾った際、編集者から最も興奮する場所として「パンタナール」という言葉を聞き、いつかは訪れることを望んでいたという岩合さん。その願いは後年になってようやく叶い、2015年から3年半の間に5度にわたってパンタナールの撮影取材を決行しています。

本展はその時に撮影された写真群の中から、多種多様な野生動物たちの生態を捉えた作品をピックアップ。泳ぎが得意な大型のネコ科動物として知られるジャガーをはじめ、ワニの一種であるパラグアイカイマンや、世界最大のげっ歯類カピバラなど、2メートルを超える大サイズの写真を含め迫力ある約100点の作品が展示されます。

また、同館1階ホールでは6月25日(土)の11時と14時から、岩合さんのスペシャルトークショーを開催(先着150名)。参加料は無料で、各回とも当日10時より1階総合受付にて整理券が配布されるほか、トークショーの終了後にはサイン会も実施される予定となっています。