2021年現在、引き続きコロナ禍で県をまたぐ移動を控えることが推奨されています。

そのため、今は状況が異なる場合がありますが、普段であれば実家が遠く出産前後にパパが休みを取れないような場合、急にお産が始まった時に誰も頼れない・上の子のお世話ができない・ママが産後十分に身体を休めることができない…などの心配から、母子の安全を考えて里帰り出産を選ぶケースも当然ありますよね。

無事赤ちゃんが生まれたあとの手続きのひとつに「出生届」の提出があります。

今回は、里帰り出産の場合はどこに出生届を出せばいいのか、里帰り出産ならではの注意点などを解説します。

出生届の提出先は3か所から選べる

出生届は、赤ちゃんの誕生した日から14日以内に提出する義務があります。

里帰り期間は出産から1か月程度の人が多いため、14日ではまだ自宅に戻っていなくて提出が間に合わない!と思うかもしれませんが、法務省の戸籍関係手続のページには次の3か所に出してよいと書かれています。

  1. 子の出生地
  2. 本籍地
  3. 届出人の所在地

 (上記の市・区役所または町村役場)

「子の出生地」とは、里帰り出産の場合、実家のある市町村のこと。

また「届出人の所在地」は、通常パパ・ママの現住所を指します。

本籍地と現住所が同じであれば里帰り先と現住所の2か所(別であれば3か所)から、都合の良い方へ提出できるんです。

どこで出すのがおすすめなのか&その理由

「里帰り先でも出せるし、家にいる夫に出してもらうこともできるんだ…でも、どっちがいいの?」

と迷ってしまう人もいるかもしれません。

どちらがおすすめかは、パパの仕事の忙しさや、手続きを急ぐかどうかといった条件によって異なります。

パパが平日に休みを取れる場合は居住地の役所に提出してもらうのが特におすすめ。

出生届を出したあと、同日に申請できる手続きには以下のようなものがあります。

  • 児童手当(※公務員は職場で申請)
  • 国民健康保険(※公務員・会社員は職場で申請)
  • 乳幼児医療費助成(いわゆる「マル福」)
  • 未熟児養育医療給付金(該当する場合のみ)

出生届を窓口に出すとその場で不備がないか審査のうえ問題なければ受理され、上記の手続に進むことができます。

しかし、土日祝や夜間など役所の開庁時間外は、受け付けてはくれる自治体が多いものの、審査はその場ではできず「仮提出」扱いとなるため、後日もう一度他の手続きに出向く必要があります。

一方、パパの仕事がとても忙しいときは、里帰り先で出生届だけでも早めに出しておくとよいかもしれません。

なぜなら、児童手当は出生届が受理された月から支給されますが、赤ちゃんが月末近くに生まれた場合、なかなか出せずに次の月になってしまうと、1か月分支給額が減ってしまうからです。

手続きに必要な持ち物。母子手帳っているの?

出生届を出すときに必要な持ち物は、自治体により多少異なりますが、およそ以下のとおりです。

  • 出生届(出生証明書)
  • 母子健康手帳(通称:母子手帳)
  • 届出人の印鑑(認印)
  • 届出人の本人確認書類(運転免許証、パスポート、マイナンバーカードなど)
  • 健康保険証(加入者のみ)
  • 妊産婦医療費受給者証(自治体による)
  • 通帳など、手当や給付金の振り込み先がわかるもの

「出生届(出生証明書)」は、通常は、出産した病院で記入した用紙を退院時に渡してもらえます。

パパが上記の書類を持って現住所の役所へ届け出る場合、うっかり忘れがちなのが「母子手帳」ではないでしょうか。

届け出が生後15日を過ぎると過料(罰金)を払わなくてはならないため、「渡すの忘れちゃった!どうしよう」と焦る人もいるかもしれませんが、今回いくつかの自治体の公式ホームページで確認したところ、複数の自治体で「後からで大丈夫です」と書かれているのを確認しましたので安心して下さいね。

正当な理由がなくて期間内にすべき届出又は申請をしない者は、五万円以下の過料に処する(戸籍法第137条)

Q:里帰り出産/入院をしているので、届出のときに母子手帳を持参できませんが、大丈夫ですか?

A:大丈夫です。

母子手帳は、出生届出済証明を記入させていただくためご持参いただきます。

お持ちいただかなくても、出生届は可能です。

後日再度、母子手帳を窓口にご持参ください。期限等はありませんが、お早めにお越しください。

(つくば市ホームページより)

おわりに

ママの体力が回復するまで、実家で身の回りのことや上の子のお世話をお願いできる里帰り出産は大変ありがたいもの。

一方で、赤ちゃんと離れているパパはなかなか「父親になった」という実感がわきにくいかもしれません。

可能であれば出生届を出す作業を担当してもらい、家族が増えたことを実感してもらえるといいですね。

そして本当は、子供の誕生という一生一度の大きな節目にはすべてのパパが男性産休・育休を気兼ねなく取得でき、出生届を含め当事者として家事や育児に参加できるような世の中を目指していきたいものです。

文/高谷みえこ

参考/法務省「出生届」 https://www.moj.go.jp/ONLINE/FAMILYREGISTER/5-1.html
出生届|つくば市公式ウェブサイト https://www.city.tsukuba.lg.jp/kosodatenavi/1005667/1005749.html