千葉県鋸南町で5日、明治時代の文豪夏目漱石の生誕150年を記念し足跡をたどるハイキングイベントが行われた。家族連れら49人が参加。海岸や記念の石碑を見ながら約6キロの歴史散歩を楽しんだ。

 漱石は1867年生まれ。89年8月の10日間、同町で友人4人と海水浴をしたり鋸山を観光。旅の紀行漢詩文集「木屑録」を書き、俳人の正岡子規に送った。この海水浴が一帯では記録に残る最古で、同町の保田海岸には「房州海水浴発祥の地」の石碑が立つ。

 参加者は海岸などを見学しながら、千葉県山岳史研究会の川崎勝丸さんから「当時の海水浴は泳ぐのではなく、海水に体を漬けたり浴びたりするものだった」といった解説を受けた。

 昼食は漱石が『吾輩は猫である』の中でそばの食べ方を語っていることから、そばや『坊っちゃん』にちなんだそば団子が入った特製弁当を堪能した。

 参加した君津市の山根永子さん(77)は「車で何度も通っていたけど、鋸南にこのような場所があることは知らなかった。とても素晴らしい場所で勉強になった」と話した。