千葉県内で捕獲したイノシシやシカの肉を使ったジビエ料理の腕を競い合うコンテストが、1月11日、千葉市内で開催されました。

 2023年の「房総ジビエコンテスト」は、「消費者が手軽に食べられるジビエ料理」をコンセプトに、メニューの販売価格を1100円以下に設定。

 最終審査に残った市川市の「ジビエ焼肉じゅん平」の「房総猪鹿ジビエ担々麺」や、長南町の「カフェこっとんぼーる」の「イノシシとひじきのごろごろミートソース」など、5つのメニューを各店の料理人が調理し、頂点を争いました。

 実食による審査の結果、最優秀賞には、猪ミンチ肉と地元の旬の野菜を別々の味付けで煮て盛り付けた「ジビエつくねと季節の野菜の炊き合わせ」が選ばれ、南房総市の和食店「隠れ屋敷 典膳」の山本剣さんに熊谷知事から表彰状などが贈られました。

 審査員は、ジビエや地元に対する愛など「美味しいの先にある何か」を評価したとし、山本さんは、「農家でありハンターでもあるので、ジビエをいろいろな人に食べてもらうのが使命」と述べました。

 県によりますと、イノシシやシカなど野生鳥獣の影響による農作物の被害額は2021年度、3億円あまりに上り、その生息域は拡大傾向にあるということです。

 県は、引き続き房総ジビエの普及と消費拡大に力を入れていく方針です。