実際の災害現場に近い状況で訓練を行うため、千葉県船橋市で5月31日、解体工事中の商業施設を使った人命救助訓練が行われました。

 訓練が行われたのは、リニューアルのために解体が進められている商業施設の一画で、船橋市消防局のレスキュー隊員、約60人が参加しました。

 訓練は、大規模災害で倒壊した建物から取り残された人たちを救助する想定で、隊員らは削岩機などを駆使してコンクリートの床に穴を開け、助け出すための入口を作りました。

 また、火災など一刻を争う事態を想定したケースでは、頑丈なドアをエンジンカッターで切り開けるなど、実際の災害現場に近い状況で訓練に取り組んでいました。

 船橋市消防局によりますと、実際の建物を使った訓練は貴重な経験ということで、担当者は、この訓練を今後の活動に生かしたいと話します。

船橋市消防局 長谷憲弥 消防司令
「商業施設を使用した実践的な訓練を経験でき、進入口を設定するまでの時間や、コンクリートを破壊する難しさを改めて確認できた。今後いつ起きてもおかしくない大規模な災害に備え、万全の体制で活動できるよう、きょうの経験を生かして訓練を継続したい」