貧困や食生活の乱れが原因で十分な食事が取れない子どもたちに料理を振る舞う「なばりこども食堂」は十六日、開始から一周年を祝う炊き出しイベントを、名張市新町の地域交流施設「やなせ宿」で開いた。
 伊賀牛とゴボウの甘辛煮や旬のナス、トマトを使ったみそ汁など十品以上がテーブルに並び、旧家を改修した施設の中庭に親子連れの列ができた。
 十八歳以下は無料、大人は三百円で好きな品を皿によそい、好きなだけ食べられる。初参加のつつじが丘小学校三年田靡(たなびき)総一郎君(8つ)は「甘じょっぱくておいしい」と、手作りのフライドポテトをおかわりした。
 貧困家庭への支援やファストフードなどの普及で食生活が乱れた子どもに対する食育が目的。ひとり親家庭の子どもの学習支援に取り組む水口薫さん(38)=同市新田=が、ともに育児に励む友人らに呼び掛けて昨年六月に始めた。
 月に一度の開催で、食材は市民や企業の寄付で賄う。やなせ宿の調理室を使い、毎回百食ほどを用意する。この日は一周年を祝い、かき氷の振る舞いや地元菓子の販売もあった。
 水口さんは「活動が地域に広まり、たくさんの人の協力で成り立っている。今後は学校などとも連携し、情報が届かない子どもたちに参加を呼び掛けてもらえるようにしたい」と話し、活動の継続を誓った。次回は八月二十七日に開く。

 (帯田祥尚)