オーケストラ・アンサンブル金沢(OEK)の今シーズン(昨年九月〜今年七月)最後の定期公演が十八日午後七時から、金沢市の県立音楽堂である。フランス気鋭の作曲家でオルガン奏者のティエリー・エスケシュさんによる共同委嘱曲「オルガン協奏曲第三番」を自らの独奏、井上道義音楽監督の指揮で世界初演する。
 エスケシュさんの音楽はラベル、メシアンらフランス作曲家の作風を踏まえながら現代音楽、民族音楽などの要素を取り入れた独自の世界観で知られる。
 十六日の会見では新作を「井上さんのアイデアで、音楽史の古楽、バロック、ロマンティックな時代のワルツ、現代音楽と四つの時代にオマージュ(敬意)をささげた。オルガンを伴奏的ではなくオーケストラの一つの楽器に溶け込ませるつもりで書いた。この曲でオルガンのイメージを変えたい」と話した。
 OEKは毎年、世界の作曲家に新作を委嘱。本年度は仏・リヨン国立管弦楽団、米国・オルガン協会との共同でエスケシュさんに委嘱した。
 プログラムはほかに、エスケシュさんによる即興演奏、シューベルトの交響曲第七番(旧八番)「未完成」、OEK首席チェロ奏者ルドビート・カンタさん独奏によるサンサーンスのチェロ協奏曲第一番。
 公演はパイプオルガンを活用した演奏会を充実させる狙いから企画された。栃木県大田原市の那須野が原ハーモニーホール(二十日)、長野県松本市音楽文化ホール(二十一日)、川崎市のミューザ川崎シンフォニーホール(二十三日)でも演奏する。 (松岡等)