富士山の富士宮登山口の山頂で、登山者を最初に迎える富士山本宮浅間大社奥宮前にある鳥居が七十六年ぶりに新しくなった。二十一日の奉納奉告祭でお祓(はら)いなどの神事に続き、「くぐり初(ぞ)め」が行われる。
 二〇一二年から進められた奥宮の社殿改修工事が昨夏に終了し、ふもとの本宮浅間大社(富士宮市)が合わせて鳥居も新しくすることを計画した。
 設計と建築を担当した協和産業(同市)の塩沢宏章社長(63)によると、鳥居は質の高さで知られる吉野ヒノキで製作。名古屋城天守閣の木造復元事業などもあり、高級な木材は入手が難しくなっていたが、「富士山の鳥居なら」と卸業者の快諾を得てスムーズに作業が進んだ。鳥居のサイズは従来と同じ幅約三メートル、高さ四メートル。五月中旬に製作を始め、地上で十ほどの部分に分けて山頂へ重機で運んだ。
 設置工事は晴天に恵まれて予定より早く進み、今月十二日、美しい白木の鳥居が姿を現した。本宮浅間大社の中村徳彦宮司(74)は「頂上まで登ってきた方がくぐって参拝していただくと感激もひとしおではないか。新しい社殿と合わせ、訪れる方々に見ていただければ」と話している。
(前田朋子)