大野市教委が二十日発表したイグアノドン類とみられる鳥脚類恐竜の歯の化石は、同市では和泉地区(旧和泉村)以外で初めての発見。現場となった一億三千万年前の伊月(いつき)層は、恐竜化石の宝庫である勝山市の北谷層や、伊月層と同年代の石川県の桑島層などと同じ地層「手取層群」にあり、市教委や県立恐竜博物館(勝山市)の関係者らは研究の規模拡大に期待を膨らませた。
 大野市の伊月層ではこれまで、和泉地区の下半原や後野、下山など比較的人家や道路に近い場所で恐竜化石が見つかっている。伊月層は、市東部から北東部にかけて旧大野市にも帯状に延びているため、市教委の酒井佑輔学芸員は新潟大大学院生だった二〇一三年から東勝原地区を重点的に調査していた。それが奏功し、旧大野市内では初の発見となった。
 イグアノドン類は、白亜紀前期の中国やタイなどアジアの広い地域の地層から多様な種類の化石が出ており、この時代から多様化していったと考えられている。
 イグアノドン類のフクイサウルスが見つかった北谷層は、伊月層より新しい約一億二千万年前の地層。県立恐竜博物館の東洋一特別館長は「一千万年での進化の解明など、勝山に加え、大野でも化石研究を進めることが重要」と強調した。

 (藤井雄次)