自民党石川県連は二十日、来春の知事選対応を主題にした地域支部や友好団体、職域支部との懇談を終えた。県への陳情や要望が盛んな能登地方は現職の谷本正憲知事の支持が目立った一方、県都・金沢では多選批判の意見が出て新人候補の擁立を求める声も。谷本知事はまだ態度を明らかにしていないが、地域が抱える事情、さらには現職との“距離感”が見え隠れした。
能登「谷本 命」
 「能登方面は現職で良いがほとんど。比較的人口が多い地域からは現職は長すぎるとの意見も出た」。下沢佳充幹事長が総括した。
 思惑はさまざまだ。加賀、白山両市内の一部の支部は「県連の方針に従う」姿勢だが、穴水支部は「さまざまな支援をしてもらっている。『谷本命(いのち)』」と現職支持に前のめり。能登は自主財源に乏しく、県の補助金に頼らざるを得ない。多選を懸念する声もあるが、能登の別の支部からは「知事の力が強すぎて物申せない雰囲気」との本音が漏れた。
金沢「新人を」
 一方、財政力、人口規模がともに大きな金沢の支部では前回選に続き、主戦論が飛び交った。「国会議員六人全員が自民なのになぜ戦わないのか」と県連をけん制。職域支部の一部からは「七選は長い」「若い人がいい」との声も目立った。
 八月十日告示の茨城県知事選では、谷本知事と同じ六期の現職が七選を目指して立候補したが、県連は独自候補を擁立。ただ一連の学園問題や閣僚の不適切な発言などで、自民への風当たりは強く、石川のベテラン県議は「茨城で現職が勝てば、それみたことか、となる。結果はこっちにも微妙に影響する」とみる。
 前回選の四年前、独自候補の擁立を断念した県連。今回、県民に選択肢を提示できるのか。「前回選で擁立に失敗した分析もせず、地方に声掛けしてくるなんて無責任だ」。ある市議からそんなぼやきも漏れた。
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 知事選対応を巡っては、公明党県本部は八月までに党員や支持者から意見を集約する。民進党県連は八月から地域支部などから意見聴取し、社民党県連も支部を通じて支持者の意見を吸い上げる。共産党は現職への対立候補擁立を鮮明にしている。