昨年八月に熊野市で開催された熊野大花火大会に公務として出席するため、当時は志摩市議長だった谷口覚市議の乗った公用車に、公務ではない渡辺友里夏市議が同乗した問題で、別の市議二人が二十一日、政治倫理審査会で審査するように請求した。審査会が設置されれば、志摩市議会では初めて。
 請求したのは、上村秀行市議と野名澄代市議。審査請求書などによると、渡辺、谷口両氏は、昨年八月十七日に公用車で志摩市内を出発し、尾鷲市内でJRに乗り換えて花火会場に向かった。帰りも公用車を使用した。
 上村市議は「なぜ渡辺議員を同乗させたのか。議長の職権を乱用したと言われてもおかしくない」と話した。
 市議会議員政治倫理規程によると、政治倫理基準に反する疑いがある議員がいる場合、市議二人以上で審査を求めることができる。審査会の委員は議長が任命し、関係者に資料請求や事情聴取などの調査をすることができる。
 議長は、審査会から結果の報告を受け、役職停止や辞職勧告などの措置を行うことができるが、強制力はない。

 (安永陽祐)
◆使用の条件、管理規程に明記なし
 志摩市によると、市職員の自家用車は原則、公務で使用できない。公務で庁舎外などに出る必要がある場合は、各部署などに割り振られた公用車を使用する。建設や福祉など現場での業務が頻繁な部署に、多くの台数が割り振られている。
 乗車する場合は、パソコン上で日時を予約するなどして使用。各車両に備えられた運行簿に、乗車日時や用件、行き先、走行距離などを記入する。
 ただし、市の「公用車使用管理規程」では、公用車の管理責任者や事故時の対応などは定めているが、使用できる条件や同乗者の規定など、詳細までは明記していない。
 公用車の使用を巡っては、総務政務官を務める金子恵美衆院議員が六月、総務省の公用車に子どもを乗せて保育所に送迎したことが「公私混同」と問題になった。