小牧市桃ケ丘二の横沢重利さん(70)が、東京で六日にあった「スポーツ吹き矢」高段者の全国大会「青柳杯」で優勝した。吹き矢を始めてから二年。県勢として初の栄冠をつかんだ横沢さんを称賛する仲間も、成長の早さに驚く。
 スポーツ吹き矢は長さ一メートルほどの筒に息を吹き込み、五〜十メートル離れた的を目がけ、フィルムを円すい状に巻いて先端に小さな金属球を付けた矢を放つ競技。五万三千人が会員となる「日本スポーツ吹矢協会」(本部・東京都中央区)は段位を認定し、全国大会を開いている。
 青柳杯は、最高六段まである中で三段以上が参加できるトーナメントの大会。十メートルの距離で的を狙い、準決勝と決勝では基本動作など身のこなしも審査する。今年は男性の部に四百八十一人が参加し、横沢さんは初出場だった。
 元警察官の横沢さんは二〇一五年七月、妻都子(みやこ)さん(68)と一緒に小牧フレッシュ支部で吹き矢を始めた。息の量や勢いが少し違うと矢の飛び方が大きく変わる奥深さや、的の中心を正確に射抜いた時の壮快感に魅入られた。
 支部が週三回開く練習にほぼ毎回参加。一五年十一月に初段に合格し、一六年に初出場した全日本選手権は男子八メートルの部で二位入賞。今年六月に四段に昇段した。
 青柳杯では成績を意識せず、一試合一試合に集中した横沢さん。優勝したときは「まさか」という気持ちだった。十八日に小牧市古雅四の池之内川南集会場での練習。記念品の金箔(きんぱく)をあしらった筒を仲間に見せると「すごい」「良かったね」と祝福され、喜びが込み上げてきた。
 支部長の高木和夫さん(74)は「準決勝と決勝では基本動作の点数が満点。日頃から所作を意識している表れで、みんなに教えてほしい」と話す。
 横沢さんは「優勝は一つの通過点。今後も仲間や妻と長く、吹き矢を楽しみたい」と目を細めた。
 (藤原啓嗣)