羽咋・高沢醸造 カフェ来月オープン
 羽咋市下曽禰町、高沢醸造の高沢理八社長(68)は、店の近くに買い取った蔵を改装して「どぶろく蔵」として、どぶろくの製造拠点を移した。蔵カフェも併設し「滞在型観光の地として県外からお客さんに来てもらえれば」と将来像を思い描いている。 (小塚泉)
 一八九七(明治三十)年に建てられた蔵を本家から買い取った。現在使っている蔵が手狭になったことから、仕込み用のタンクを移したほか、内装や床を張り替えて小上がりを作った。家紋のアゲハチョウを染め抜いたのれんを掲げ、二階はカフェとして利用できるようにびょうぶやあんどんを置いた。
 高沢醸造はどぶろく特区の認定を受けて、年間を通してどぶろくを製造・販売している。蔵の完成に合わせて、こうじを使ったノンアルコールの甘酒シャーベット「どぶろくそるべ」も新商品として出し、「白米糀にみるく」「紅糀にいちご」「玄米糀にあずき」の三種類を羽咋市にオープンした道の駅「のと千里浜」で販売し好評を得ている。
 高沢醸造では、冬には寒のみそ造り体験やたら鍋、秋にはきのこ鍋を味わってもらう企画をしている。下曽禰町には、高沢社長の親類の能登上布の織元がある。「集落の入り口と真ん中に寺もある。古民家を再生して、田舎の静かな空間でゆっくり過ごしてもらえれば。自分自身そういう体験がしたい」という思いを形にした。
 カフェは、現在整備している駐車場が完成する来月にもオープンしたい考え。蔵と一緒に買い取った母屋の利活用も考えており、高沢社長は「町が廃れ、疲弊していくのをただ見ているのは寂しい。滞在して楽しんでもらうスポットにしたい」と話している。