広暉(ひろき)君、頑張った−。富山市出身の朝乃山(23)=本名石橋広暉=が初の十両優勝に挑んだ大相撲名古屋場所千秋楽の23日、朝乃山の地元である同市呉羽町の貴船巻公民館では、住民約30人が大型テレビの前で熱心に応援をした。惜しくも優勝を逃し、落胆が広がったものの、初戦から8連勝を飾るなど堂々の戦いぶりをたたえた。(杉原雄介)
 勝てば優勝が決まる大奄美との一戦を前に、朝乃山がテレビ画面に映ると、貴船巻町内会の酒井辰夫会長(64)が「愛知県体育館に届くように声援を送りましょう」と会場を盛り上げた。住民たちは「みんな応援しとるぞ」「思い切りいけ、広暉」などと声を張り上げたが、朝乃山が敗れると、優勝決定戦に向けて会場の盛り上がりも「仕切り直し」となった。
 優勝決定戦で再び大奄美と対戦すると、リベンジを信じて「いけー」「頑張れ」と懸命の声援を送ったが願いは届かず。敗れた瞬間は「あー」と声を合わせて悔しがったが、一人が「頑張った」と声を上げると、会場は惜しみない拍手に包まれた。
 酒井会長は「非常に残念だが、優勝を争えたことで実力は証明できた。いい経験と捉えて心技体をさらに鍛えてほしい」と成長を願った。無職酒井香代子さん(76)も「広暉君は小さいころから元気で礼儀正しかった。体に気を付けて、一つ一つ番付を上げていってほしい」と期待した。