来月初旬とされる「内閣改造」を理由に、宇宙航空研究開発機構(JAXA)からH2Aロケットの打ち上げ視察を断られたことを受け、大村秀章知事は二十四日の定例会見で、「安倍政権の傲慢(ごうまん)さ、おごり高ぶりが反映されている」と述べ、不快感や憤りをあらわにした。
 H2Aロケットは三菱重工業飛島工場(飛島村)で製造され、県が航空宇宙産業を全面支援することなどから、JAXAから知事に再三、視察の要請があった。ただ、これまで日程調整がつかなかった。
 来月中旬に決まった35号機の打ち上げも、JAXAが六月中旬に視察を打診。知事側はこれまでの経緯もあり、「ほかの行事をキャンセル」して、参加の意向を伝えた。
 七月十一日、JAXAから一方的に「視察は秋以降に変更を」と連絡があった。
 内閣改造後、新しい文部科学相らの視察を優先しようとしたとみられ、本紙の取材にJAXAの担当者は「内閣府から、内閣改造に伴って、再調整するよう要請を受けた」と認めた。知事は「私も決して暇なわけではない。日程をやりくりして行こうとしたが、そんなことは一顧だにされない。極めて遺憾だ」と語った。
 自民党は、今月上旬の都議選で惨敗。二十三日の仙台市長選でも支持した候補が敗れた。加計問題などの対応は、安倍一強の「おごり」「傲慢」などと指摘され、二十五日には参院予算委で閉会中審査がある。
 知事は「(政府自民党は)反省、謙虚と口にするが、そういう雰囲気はみじんもない。新しい文部科学相は打ち上げの視察より(目の前のことを)勉強しないといけないのではないか」と皮肉った。
 知事側は十九日にJAXAあてに抗議文を提出。JAXAから県の担当者に二十日午後、メールがあり、謝罪と「県の意向次第」で日程を調整するなどの内容だったという。
 「とってつけたようなアリバイづくり、言い訳」と知事。どう転んでも、H2Aの視察には「行かない」と述べた。

 (豊田雄二郎)