大津市の越直美市長は二十五日、性的少数者(LGBT)への支援のあり方を考えるためLGBTや支援団体の関係者と会談した。同性カップルにパートナーシップ証明書を交付するといった他都市の取り組みについて「より広いマイノリティーに適用できる制度を研究したい」と、市でも導入に向け検討を始める意向を示した。
 会談にはLGBTであることを公表している当事者と、LGBTの結婚などを支援している大阪府高槻市の「結婚トータルサポート協会」から計五人が出席した。
 レズビアン(女性の同性愛者)である大阪市の獣医師、井上ひとみさん(38)は「同性パートナーでの入居を断る集合住宅もいまだにある。証明書があれば説明しやすくなる」と、行政による対応を求めた。同協会の岸本誠代表理事は「障害者や病気の人も含めて、多くの少数者に届く政策を講ずれば反対する人も減る」と提案した。
 参加者らは、県内でLGBTが集まるイベントや、悩みを交換できる活動がほとんどない点を問題視し、「都市部と異なり、親戚や知人が多いと公表しにくい」と指摘した。越市長は「市職員にも今日の話を伝え、まずは声を上げられる環境をつくりたい」と答えた。
 市は今後、LGBT当事者の声を理解するための職員研修会などを開き、政策の検討を始める。

 (野瀬井寛)