手作り続ける女性ら訪問、交流
 富山県氷見市と石川県宝達志水町をつなぐ古道「臼が峰往来」沿いにある地蔵園(同市床鍋)の地蔵(六百二十九体)に支援の輪が広がっている。手作りの前掛けを贈っていた名古屋市港区の渡辺照子さん(76)や金沢市粟崎町の林喜美子さん(79)たちが地元の人たちと交流し、「来年も」と誓い合っている。
 地蔵園は一九八八年に地元の有志「地蔵園を守る会」が富山湾をはさんで立山連峰が見渡せる標高二百七十メートルの景勝地に静かに祈る場をつくろうと造成。宗教や故人に関係なく、希望者が地蔵を置いている。
 渡辺さんは全国の霊場を巡り、趣味で地蔵の前掛けを手作りしてきた。臼が峰の地蔵へは、園を紹介した二〇一五年九月の本紙記事を読んだのがきっかけ。友人から集まる古着の布やレースを使い、昨年に引き続き、今年も六百三十枚を数回に分けて会に贈った。
 二十三日には年に一度の地蔵尊大祭が開かれ、守る会が、一体ずつにグラジオラスやサルビアの花を添えた。初訪問を楽しみにしていた渡辺さんは、表情豊かな地蔵を「小さくてかわいらしい」とほほ笑み「全国の霊場を見てきたけれど、こんなにきれいに管理されている所は初めて」と感激した。
 一二年から帽子と前掛けを贈り続ける林さんは「渡辺さんは前掛け、私は帽子を中心に縫っていきたい。自分と同じようにお地蔵さんを思う人がいてうれしい」と話した。
 二人は来年の大祭にも地蔵尊を訪れることを約束した。守る会の東利文代表(79)は「支えてくれる人たちがいて、励みになる」と感謝した。 (高島碧)